バーコード
守人の続き待ちきれなくて図書館でハードカバー借りてきました。
相変わらず上橋節はさくさく読めて気持ちがいい。なんというかリズムが合う。
そして微妙にネーミングセンスが合わないのも相変わらず…私がカタカナ名前苦手なの差っぴいても「あれ、これ誰だったっけ」になること数回。年のせいかなあ。とほほ。
女の子の成長物で、動物とのふれあい物で、異種間コミュニケーション物。
読んでる最中、『月の影 影の海』、ムツゴロウさんヒグマ飼育記ほかエッセイ、竹田津実さんのエッセイ、『戦闘妖精雪風』『膚の下』あたりをなんとなく連想した。あとちょっとハリポタ?
思索型の主人公が状況に翻弄されつつ、最終的には国そのものの行く末を決める鍵を握る立場になる…。その時々で色々迷ったり考えたりしてるんで、読んでるこっち側も考えさせられることもいろいろあって、そういう意味では読み応えあるなあ、と思うんだけど感想はまとめづらいw;
判りやすいところでは「王獣萌え(*´∀`)」くらいかw 犬顔のグリフォンみたいな獣らしい。賢くてふさふさでつやつやでぬくぬくらしい。たまらん。
それにしてもこの人の書く「大人」の皆さんは肝が据わっててかっこいいなあ。そんな人でありたいですね、とおもったり。
ところでこれもアニメになるそうだけど、いきなり主人公の母親を闘蛇(戦闘用巨大爬虫類)に食わせて処刑とかから話始まったり、主人公が王獣に手指食いちぎられたりするとか、闘蛇を王獣が食い散らかすとかグロ多目だけど大丈夫なのか…?
相変わらず上橋節はさくさく読めて気持ちがいい。なんというかリズムが合う。
そして微妙にネーミングセンスが合わないのも相変わらず…私がカタカナ名前苦手なの差っぴいても「あれ、これ誰だったっけ」になること数回。年のせいかなあ。とほほ。
女の子の成長物で、動物とのふれあい物で、異種間コミュニケーション物。
読んでる最中、『月の影 影の海』、ムツゴロウさんヒグマ飼育記ほかエッセイ、竹田津実さんのエッセイ、『戦闘妖精雪風』『膚の下』あたりをなんとなく連想した。あとちょっとハリポタ?
思索型の主人公が状況に翻弄されつつ、最終的には国そのものの行く末を決める鍵を握る立場になる…。その時々で色々迷ったり考えたりしてるんで、読んでるこっち側も考えさせられることもいろいろあって、そういう意味では読み応えあるなあ、と思うんだけど感想はまとめづらいw;
判りやすいところでは「王獣萌え(*´∀`)」くらいかw 犬顔のグリフォンみたいな獣らしい。賢くてふさふさでつやつやでぬくぬくらしい。たまらん。
それにしてもこの人の書く「大人」の皆さんは肝が据わっててかっこいいなあ。そんな人でありたいですね、とおもったり。
ところでこれもアニメになるそうだけど、いきなり主人公の母親を闘蛇(戦闘用巨大爬虫類)に食わせて処刑とかから話始まったり、主人公が王獣に手指食いちぎられたりするとか、闘蛇を王獣が食い散らかすとかグロ多目だけど大丈夫なのか…?
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日頃未来SFと無国籍西洋風FTと古代中国が守備範囲ですが、なんちゃって含む江戸時代伝奇物も好きです。古くは雨月・八犬伝、最近だとモノノ怪とか紅天とか。後者2つは小説じゃないけどね(そういやモノノ怪も小説出る予定あったはずだけどどうしたのかな)。
そんなわけで設定見て気になってたのを、買ってみました。どうでもいいけど文庫一冊500円台って新潮文庫安くていいな!
江戸でも屈指の大店、回船問屋兼薬種屋の長崎屋。一粒種の跡取り息子は異様なくらい病弱で、両親始め兄やでもある奉公人一同大甘やかしに甘やかしている状態。が、本人は虚弱体質と金銭感覚がズレまくってる以外はまっとうな気性の優しい17歳。実は若旦那は妖クォーターで、手代を務める兄やを始め、家の内外にいる妖怪たちとともに不可解な連続殺人事件を解決するという話。
一見ラノベのようで、読んだ感じは守り人シリーズのような児童書あがり? 表紙&挿絵が可愛いのと、活字の大きさでそんな感じがしたんだけど、語彙的には一般書の範疇なのかなあ。わりと容赦なく和語多め。ミステリ風ではあるけども、あんまギスギスした感じでもなく、全体にテンポゆっくりめでおっとりした感じ。
妖怪ものといいつつ、そうおどろおどろしくもなく、妖怪の皆さんはコミカルで可愛いです。「若旦那が第一で二以降が無い」兄やたちを筆頭に皆若旦那好きすぎw
基本、安楽椅子探偵系のミステリ仕立て&調べる方も妖怪なので割と何でもありで、捜査が順調に進みすぎて若干物足りないのがやや難か。そんな妖怪たちと若旦那のやりとりは終始ほのぼのしてて良いんだけどね。
ところでドラマ化するらしいんで、キャスト見てみましたが、若旦那がジャニなのはまあ百万歩くらい譲るとして、仁吉は納得いかない~~! あんなふやけた優男はいやじゃ。もうちょっと目元すずしいきりっとした人がいい。つかドラマよりアニメの方がよっぽど向いてると思うんだけど!
そんなわけで設定見て気になってたのを、買ってみました。どうでもいいけど文庫一冊500円台って新潮文庫安くていいな!
江戸でも屈指の大店、回船問屋兼薬種屋の長崎屋。一粒種の跡取り息子は異様なくらい病弱で、両親始め兄やでもある奉公人一同大甘やかしに甘やかしている状態。が、本人は虚弱体質と金銭感覚がズレまくってる以外はまっとうな気性の優しい17歳。実は若旦那は妖クォーターで、手代を務める兄やを始め、家の内外にいる妖怪たちとともに不可解な連続殺人事件を解決するという話。
一見ラノベのようで、読んだ感じは守り人シリーズのような児童書あがり? 表紙&挿絵が可愛いのと、活字の大きさでそんな感じがしたんだけど、語彙的には一般書の範疇なのかなあ。わりと容赦なく和語多め。ミステリ風ではあるけども、あんまギスギスした感じでもなく、全体にテンポゆっくりめでおっとりした感じ。
妖怪ものといいつつ、そうおどろおどろしくもなく、妖怪の皆さんはコミカルで可愛いです。「若旦那が第一で二以降が無い」兄やたちを筆頭に皆若旦那好きすぎw
基本、安楽椅子探偵系のミステリ仕立て&調べる方も妖怪なので割と何でもありで、捜査が順調に進みすぎて若干物足りないのがやや難か。そんな妖怪たちと若旦那のやりとりは終始ほのぼのしてて良いんだけどね。
ところでドラマ化するらしいんで、キャスト見てみましたが、若旦那がジャニなのはまあ百万歩くらい譲るとして、仁吉は納得いかない~~! あんなふやけた優男はいやじゃ。もうちょっと目元すずしいきりっとした人がいい。つかドラマよりアニメの方がよっぽど向いてると思うんだけど!
「チーム・バチスタの栄光」続編。
今度は三人称の物語になって前回よりもボリュームアップ。しかしながらラノベ並みの読みやすさは保持されてます。1時間でポイント押さえつつ1冊さくっと読み終わる。通勤の友にはもってこいです(片道30分電車なので往復でちょうどいいw)。
小児科医療にはいいたいことが色々あるのか、愚痴問題提起な部分も増量。登場人物も多種多様。それでいて、「コイツ誰だっけ?」にならないのはスゴイ。医療の現場や、病気の知識を織り込みつつ門外漢読者を置いてきぼりにしない手腕は秀逸だなー。読みながらドラマか映画を見ているように脳内に映像が展開する。患者の子供が心底ハマってる特撮ヒーローの設定とかもずいぶん作りこんであるなあと感心しました。良いディティール小説ですね。
ただまあ、読んでる最中はそうやって面白く読んでるんだけど、全部読み終わって、さてどんな話だったかなと思い返すとこう、細部の描写は細密ですばらしいんだけど全体のデッサンが微妙に狂ってる絵を見ている気分になりました。
ぶっちゃけこれは無理に殺人事件入れて「ミステリー」にしなくても、両目摘出の病気にかかってしまった少年と看護師の心温まる話、で良かったんじゃないかなー。だって殺人事件は病院外部で起こってて、関係者が病院関係者である必然性も特にないし。人物の書き込みが多い割には被害者にあまりに誰も同情もしない悼むこともないんで事件の心情的比重も軽いし。なんというか好きなもの(人物・設定)盛り込みすぎて具がふやけてはみ出したなべのような按配になってるような気がします。
もともとラノベ感漂う人物造形(「ロジカルモンスター」とか「眠り猫の千里眼」とか「デジタルハウンドドッグ(電子猟犬)」とかの大仰な渾名付けとかねw)と、今回のメインガジェットがどうにも常識の則を越えてる感じなのがむず痒い。というか共感覚の話と、殺人事件とで焦点がぶれた印象です。ラストの亡くなった女の子の映像を歌で再現シーンとかは美しくてよかったけど。むしろこっちを基調にしてハヤカワJAあたりで出したほうがはまりそうw
後書きによると、もともとAiという映像による死体解剖つか検死技術についてのアピールのためにミステリー書いてる先生なんだそうで。ううん、それならそれでハウダニット物としてそこを焦点にして欲しいなと思ったり。
面白いんだけど、ちょっと残念な感じ。
そういえばラノベ的というかキャラ小説っぽいキャラ立ての割に、あんま共感とか同情とか萌とかはかき立てられないなあ。コテコテすぎるから?
今度は三人称の物語になって前回よりもボリュームアップ。しかしながらラノベ並みの読みやすさは保持されてます。1時間でポイント押さえつつ1冊さくっと読み終わる。通勤の友にはもってこいです(片道30分電車なので往復でちょうどいいw)。
小児科医療にはいいたいことが色々あるのか、
ただまあ、読んでる最中はそうやって面白く読んでるんだけど、全部読み終わって、さてどんな話だったかなと思い返すとこう、細部の描写は細密ですばらしいんだけど全体のデッサンが微妙に狂ってる絵を見ている気分になりました。
ぶっちゃけこれは無理に殺人事件入れて「ミステリー」にしなくても、両目摘出の病気にかかってしまった少年と看護師の心温まる話、で良かったんじゃないかなー。だって殺人事件は病院外部で起こってて、関係者が病院関係者である必然性も特にないし。人物の書き込みが多い割には被害者にあまりに誰も同情もしない悼むこともないんで事件の心情的比重も軽いし。なんというか好きなもの(人物・設定)盛り込みすぎて具がふやけてはみ出したなべのような按配になってるような気がします。
もともとラノベ感漂う人物造形(「ロジカルモンスター」とか「眠り猫の千里眼」とか「デジタルハウンドドッグ(電子猟犬)」とかの大仰な渾名付けとかねw)と、今回のメインガジェットがどうにも常識の則を越えてる感じなのがむず痒い。というか共感覚の話と、殺人事件とで焦点がぶれた印象です。ラストの亡くなった女の子の映像を歌で再現シーンとかは美しくてよかったけど。むしろこっちを基調にしてハヤカワJAあたりで出したほうがはまりそうw
後書きによると、もともとAiという映像による死体解剖つか検死技術についてのアピールのためにミステリー書いてる先生なんだそうで。ううん、それならそれでハウダニット物としてそこを焦点にして欲しいなと思ったり。
面白いんだけど、ちょっと残念な感じ。
そういえばラノベ的というかキャラ小説っぽいキャラ立ての割に、あんま共感とか同情とか萌とかはかき立てられないなあ。コテコテすぎるから?
たまには読書感想文。
会社の人が面白いよーと薦めてくれたので読んでみました。日頃ミステリ系はあまり読まないので新鮮。
前に映画になってたような。でも結構前じゃなかったっけ?と思ったら今秋ドラマ版放送中だったのね。
ある大学病院にある天才的医師率いる心臓外科手術チーム、通称「チーム・バチスタ」。数々の奇跡を起こしたチームが、立て続けの手術失敗を起こす。
これは偶然重なった事故か、故意の殺人なのか。さて真相は、というお話。
現役のお医者さんが書く業界物ってことで、専門知識と注釈沢山のシロモノかなーと思いきや、ラノベ感覚でさくさく読めて、なかなか面白かったです。外科的専門知識はない精神科のお医者さんが語り手の一人称なので、私のような門外漢の素人も取っ付きがいい感じ。適度な解説で事件そのものにツッコミを入れられるほどではなくとも、状況が把握できてる気分にはなれますw
キャラも立ってて把握しやすい。ラノベのように外見描写に筆を割いてはないけど、割とステロタイプなのと、一人ずつの聞き取り調査、という形でそれぞれのことを語ってくれるので印象に残る感じ。惜しむらくは『ロジカル・モンスター』とか仰々しいあだ名の付いた探偵役が、あまり「ロジカル」に感じられないところ。作者が普通に論理的で頭いい人だからだと思うんだけど、語り手も他の人物の皆さんもあまり非ロジカルな行動ってしないし。却って探偵役の図々しくて横紙破りな部分の方が強調されてるような。…「ロジカル」っていうと「冷たい方程式」なイメージなんだけどそこが間違ってる? 通常の「論理」をまるっきりひっくり返してぶち壊していくという意味での「ロジカル・モンスター」ってこと?
病院の風景、手術の風景、明らかになっていく人間関係の暗い部分、そういうのを渦巻状に追いながら渦巻きの中心の真相に辿り着く…3歩手前くらいまでは続きがものっそ気になってましたが。
が。
残念ながら真相解明でバーン!というカタルシスがない。
どうにも犯人の動機が弱い。単にキ印が一人いましたよで終わるのはなあ。そこまで前のめりになってたぶんん拍子抜け。読みやすさが一気に薄さに変わってしまう感じです。実際本も薄いけどな。
この手の業界の人が書く業界小説というと、本筋の外のところで、小説(虚構・娯楽)の皮を被せて世間に対する主義主張が織り込まれてたりするモンですが、あんまり愚痴っぽくないのもいいですね。エピローグのマスコミ会見のシーンはお医者さんも色々マスコミ・世間には言いたい事たまってんのね…と生ぬるい気分にはなりましたが。
まあ、残念な箇所もあるけど総合でみたらなかなか良いと思います。知らない世界の話なので業界薀蓄読むのも楽しかったス。
ところで、ついでにドラマ版キャスティング見たけども、白鳥技官に仲村トオルは無いw ドラマ版はキャラ改変がされているんだろうか?
ちなみにこの本を貸してくれた職場の人は小日向文世がイメージといっていました。私は古田新太を推したい所ですw 眼が細いという描写があったのではずしたけれども、それが無ければ阿部サダヲもはまると思う。ついでに桐生医師は佐々木蔵之介がイメージかなあ。誠実一路にも、と見せかけて裏に深い闇しょってそうにも、どっちにも振れそうな感じで似合うと思う。
会社の人が面白いよーと薦めてくれたので読んでみました。日頃ミステリ系はあまり読まないので新鮮。
前に映画になってたような。でも結構前じゃなかったっけ?と思ったら今秋ドラマ版放送中だったのね。
ある大学病院にある天才的医師率いる心臓外科手術チーム、通称「チーム・バチスタ」。数々の奇跡を起こしたチームが、立て続けの手術失敗を起こす。
これは偶然重なった事故か、故意の殺人なのか。さて真相は、というお話。
現役のお医者さんが書く業界物ってことで、専門知識と注釈沢山のシロモノかなーと思いきや、ラノベ感覚でさくさく読めて、なかなか面白かったです。外科的専門知識はない精神科のお医者さんが語り手の一人称なので、私のような門外漢の素人も取っ付きがいい感じ。適度な解説で事件そのものにツッコミを入れられるほどではなくとも、状況が把握できてる気分にはなれますw
キャラも立ってて把握しやすい。ラノベのように外見描写に筆を割いてはないけど、割とステロタイプなのと、一人ずつの聞き取り調査、という形でそれぞれのことを語ってくれるので印象に残る感じ。惜しむらくは『ロジカル・モンスター』とか仰々しいあだ名の付いた探偵役が、あまり「ロジカル」に感じられないところ。作者が普通に論理的で頭いい人だからだと思うんだけど、語り手も他の人物の皆さんもあまり非ロジカルな行動ってしないし。却って探偵役の図々しくて横紙破りな部分の方が強調されてるような。…「ロジカル」っていうと「冷たい方程式」なイメージなんだけどそこが間違ってる? 通常の「論理」をまるっきりひっくり返してぶち壊していくという意味での「ロジカル・モンスター」ってこと?
病院の風景、手術の風景、明らかになっていく人間関係の暗い部分、そういうのを渦巻状に追いながら渦巻きの中心の真相に辿り着く…3歩手前くらいまでは続きがものっそ気になってましたが。
が。
残念ながら真相解明でバーン!というカタルシスがない。
どうにも犯人の動機が弱い。単にキ印が一人いましたよで終わるのはなあ。そこまで前のめりになってたぶんん拍子抜け。読みやすさが一気に薄さに変わってしまう感じです。実際本も薄いけどな。
この手の業界の人が書く業界小説というと、本筋の外のところで、小説(虚構・娯楽)の皮を被せて世間に対する主義主張が織り込まれてたりするモンですが、あんまり愚痴っぽくないのもいいですね。エピローグのマスコミ会見のシーンはお医者さんも色々マスコミ・世間には言いたい事たまってんのね…と生ぬるい気分にはなりましたが。
まあ、残念な箇所もあるけど総合でみたらなかなか良いと思います。知らない世界の話なので業界薀蓄読むのも楽しかったス。
ところで、ついでにドラマ版キャスティング見たけども、白鳥技官に仲村トオルは無いw ドラマ版はキャラ改変がされているんだろうか?
ちなみにこの本を貸してくれた職場の人は小日向文世がイメージといっていました。私は古田新太を推したい所ですw 眼が細いという描写があったのではずしたけれども、それが無ければ阿部サダヲもはまると思う。ついでに桐生医師は佐々木蔵之介がイメージかなあ。誠実一路にも、と見せかけて裏に深い闇しょってそうにも、どっちにも振れそうな感じで似合うと思う。
夢の~が出てから長かったなあ。どうせ完結してるんだから月一ペースくらいで出せばいいのに。
というわけで守り人シリーズ第四巻。チャグム主人公の外伝という事でタイトルが「~守人」ではなく「~旅人」なんだとのこと。
新王の即位式に参列するため南方の隣国サンガル王国へシュガと共に旅立ったチャグム。そこで王家転覆の陰謀に巻き込まれて、当の王家の姫や王子と共に切り抜ける話。というと単純ですがいくつもの視点から畳み掛けるように物語は進行して、開いたらやめられなくなる推進力は相変わらず。サンガルの国の王政や島々との関係、島の住民と海の住人の違い、新ヨゴ以外の国々や情勢バランス等設定情報量は多いのに、さっくり頭に入ってくる構成はすごいと思う。南の国ということで、開けた青い空・碧の海・白い砂浜に滴る緑と色鮮やか。巻毎にガラッと色合いの違う舞台背景で雰囲気が変わるのもこのシリーズの楽しいとこかも。
これまでの話ではバルサを始めとする安全な壁に囲われてその隙間から「外の世界」に触れる形だったのが、今回の盾役は(名もない兵士たちは別として)シュガ一人。そのシュガもけして完璧な盾ではない。ある意味チャグムが守らなくてはいけない人間。という状況下で「より多くの人が生き残る解決法」を目指して頑張るチャグムとサンガル王家の次男王子・次女姫が頑張る姿はいろいろ危なっかしくて目が離せなくなる感じ。情に厚くて誇り高くてやや脳筋の次男王子はかわいらしくてよい。「統治者としての合理的解決」を目指す長女姫も型どおりのキャラながら男前で良いです。
惜しむらくは主人公格の次男王子の名前が「タルサン」なこと。これはまったく私の事情で申し訳ないつーか仕方ないんだけど、某豹頭主人公の小説に同じ名前の登場人物がいてね…。当該キャラ自体は大変影の薄い小物脇役なんだけど、色々連想しちゃってところどころ気が削がれていけないw; そういえば彼も次男坊か。どっかの地方に割と良くある名前なのかな。
ともあれ新潮さん続き早くー。
というわけで守り人シリーズ第四巻。チャグム主人公の外伝という事でタイトルが「~守人」ではなく「~旅人」なんだとのこと。
新王の即位式に参列するため南方の隣国サンガル王国へシュガと共に旅立ったチャグム。そこで王家転覆の陰謀に巻き込まれて、当の王家の姫や王子と共に切り抜ける話。というと単純ですがいくつもの視点から畳み掛けるように物語は進行して、開いたらやめられなくなる推進力は相変わらず。サンガルの国の王政や島々との関係、島の住民と海の住人の違い、新ヨゴ以外の国々や情勢バランス等設定情報量は多いのに、さっくり頭に入ってくる構成はすごいと思う。南の国ということで、開けた青い空・碧の海・白い砂浜に滴る緑と色鮮やか。巻毎にガラッと色合いの違う舞台背景で雰囲気が変わるのもこのシリーズの楽しいとこかも。
これまでの話ではバルサを始めとする安全な壁に囲われてその隙間から「外の世界」に触れる形だったのが、今回の盾役は(名もない兵士たちは別として)シュガ一人。そのシュガもけして完璧な盾ではない。ある意味チャグムが守らなくてはいけない人間。という状況下で「より多くの人が生き残る解決法」を目指して頑張るチャグムとサンガル王家の次男王子・次女姫が頑張る姿はいろいろ危なっかしくて目が離せなくなる感じ。情に厚くて誇り高くてやや脳筋の次男王子はかわいらしくてよい。「統治者としての合理的解決」を目指す長女姫も型どおりのキャラながら男前で良いです。
惜しむらくは主人公格の次男王子の名前が「タルサン」なこと。これはまったく私の事情で申し訳ないつーか仕方ないんだけど、某豹頭主人公の小説に同じ名前の登場人物がいてね…。当該キャラ自体は大変影の薄い小物脇役なんだけど、色々連想しちゃってところどころ気が削がれていけないw; そういえば彼も次男坊か。どっかの地方に割と良くある名前なのかな。
ともあれ新潮さん続き早くー。
先月なくなった氷室冴子女史の最終長編。
第一部最終巻の11巻が出て、その後年単位で音沙汰がなかったので、いつか店頭で12巻を見つけて、即効買い込んだはいいが前の話忘れすぎで、新刊を脇においてじりじりしながら11冊読み返しの予定で本棚の奥にしまっていたのですが、永遠にそんな日はこないことになってしまったので、引っ張り出して再読。
思い出補正抜きでもやっぱり面白いし読みやすい。
「古代転生ファンタジー」の煽りの通り、舞台は古代、それもメジャーな奈良飛鳥よりも一時代前の時代。これでもかというくらい古語をちりばめた文章で、このマイナーな世界の風俗習慣文物を生き生きと伝える描写力はまさに至芸。挿絵の力も勿論あるけどね。
とりあえずキリのいいところで終わってくれてるのが不幸中の幸いだけど、続きが気になる。。。
創作ノートとか残っていないのかな。。あったら是非出してほしいけど。
第一部最終巻の11巻が出て、その後年単位で音沙汰がなかったので、いつか店頭で12巻を見つけて、即効買い込んだはいいが前の話忘れすぎで、新刊を脇においてじりじりしながら11冊読み返しの予定で本棚の奥にしまっていたのですが、永遠にそんな日はこないことになってしまったので、引っ張り出して再読。
思い出補正抜きでもやっぱり面白いし読みやすい。
「古代転生ファンタジー」の煽りの通り、舞台は古代、それもメジャーな奈良飛鳥よりも一時代前の時代。これでもかというくらい古語をちりばめた文章で、このマイナーな世界の風俗習慣文物を生き生きと伝える描写力はまさに至芸。挿絵の力も勿論あるけどね。
とりあえずキリのいいところで終わってくれてるのが不幸中の幸いだけど、続きが気になる。。。
創作ノートとか残っていないのかな。。あったら是非出してほしいけど。
メンテ長かったけどツールの入れ替えもしたのかな。
「続きを読む」クリックのリロードが発生しなくなったような。サーバー負荷軽減になるならいいが。
それはさておき。
通番無しの炎の蜃気楼番外短編集。
去年の夏に買ったきり未読本の山に積みっぱなしだったのをサルベージ。1日の行き帰りで読み終わってしまったよ。さすがライトノベルw
所収は3本。表題の赤鯨衆結成話(中篇)と直高いちゃいちゃSSと死遍路さんと今空海高耶さんの道行き話。
赤鯨衆なれそめは普通に面白い。四国編があれだけ長引いたのは結局作者の赤鯨衆萌えが暴走した結果なんだろうと思うけど、まあ、暴走するほどにはキャラは練られてるんで、彼らを軸にした話も薄っぺらい感じがしないのはいいよね。
それに大体「始まりの物語」ってそれだけで勢いがあるし。その辺、邂逅編のノリに近いものがある。
いちゃいちゃはまあ、寧ろ同人誌ノリ。って、同人誌じゃないからあの程度で済んでいるのかw
最後の短編はあっさりしんみり。この人は時々こういう静かで優しい話を書くから困る。目頭ジンとしてしまうじゃないか。
すごく「コバルトらしい」話でした。
後書きによると、本編ラスト直後に書かれたものだそうですが、直後に読んだら泣いただろうなあ。残念ながら単行本派なので(しかも放置癖があるのでorz)コンボは食らわずじまいでしたが。
なんだかんだ言って炎ミラワールド好きですねえ(*´ω`*)
「続きを読む」クリックのリロードが発生しなくなったような。サーバー負荷軽減になるならいいが。
それはさておき。
通番無しの炎の蜃気楼番外短編集。
去年の夏に買ったきり未読本の山に積みっぱなしだったのをサルベージ。1日の行き帰りで読み終わってしまったよ。さすがライトノベルw
所収は3本。表題の赤鯨衆結成話(中篇)と直高いちゃいちゃSSと死遍路さんと今空海高耶さんの道行き話。
赤鯨衆なれそめは普通に面白い。四国編があれだけ長引いたのは結局作者の赤鯨衆萌えが暴走した結果なんだろうと思うけど、まあ、暴走するほどにはキャラは練られてるんで、彼らを軸にした話も薄っぺらい感じがしないのはいいよね。
それに大体「始まりの物語」ってそれだけで勢いがあるし。その辺、邂逅編のノリに近いものがある。
いちゃいちゃはまあ、寧ろ同人誌ノリ。って、同人誌じゃないからあの程度で済んでいるのかw
最後の短編はあっさりしんみり。この人は時々こういう静かで優しい話を書くから困る。目頭ジンとしてしまうじゃないか。
すごく「コバルトらしい」話でした。
後書きによると、本編ラスト直後に書かれたものだそうですが、直後に読んだら泣いただろうなあ。残念ながら単行本派なので(しかも放置癖があるのでorz)コンボは食らわずじまいでしたが。
なんだかんだ言って炎ミラワールド好きですねえ(*´ω`*)
買ってきましたよ~。まんまと早川にカモられて参りましたw
増補の分は案の定SSな感じ。ただ本文訳も結構変わっているらしいので読み返し中~。アレクとリチャードは可愛くていいなあ(*´∀`)
しかしやっぱりあの紙面はなんとも言いがたく読みづらいなあ…。
帯によると6月と8月に続巻がでるそうで。ちっと楽しみ(*´ω`*)
増補短編の感想は続きにたたんでおきます↓
増補の分は案の定SSな感じ。ただ本文訳も結構変わっているらしいので読み返し中~。アレクとリチャードは可愛くていいなあ(*´∀`)
しかしやっぱりあの紙面はなんとも言いがたく読みづらいなあ…。
帯によると6月と8月に続巻がでるそうで。ちっと楽しみ(*´ω`*)
増補短編の感想は続きにたたんでおきます↓
死神という名前ではなかった剣客
アレクとリチャードその後あるいは本編以前の話。
リチャードの元に剣客志願の少年の振りをした少女がやってきて、リチャードに喧嘩売って試合をしてもらい、アレクのシスコン心を刺激して去っていく話(…身もふたもないw;)。
タイトルは作中でアレクの妹が読んでいたという本のタイトルでもあり、リチャードの事でもある…のかな。日常のひとコマ風な話。
赤いマント
後書きによると、アレクとリチャードのシリーズの一番最初の話(執筆順)だそうです。
リヴァーサイドの場末の酒場でとぐろ巻いてる二人の下に上等そうなマントをまとった男が現れる。アレクの挑発によって剣を交えることになる二人。決闘は酒場の中からその外へ移動し。折りしも外は雨、二人が出て行ったところで雷鳴が響いて…リチャード一人が戻ってくる。
気がつくと男のマントも死体もない。
さてアレは何者だったのか?という不思議ストーリー。このマントの男、何者なのか気になります。後付で出てきたりしないかな?w
公爵の死
とある老公爵の死の間際の数日間の話。
最初から最後まで公爵の固有名詞がなくて最初何者かと思ったんですが、これってアレクのその後の姿…てことでいいのかな。一瞬なぜかリチャードの父の話かと思ってしまったけど違うよね。
アレクのその後だとすると、断片的に語られる公爵の生涯と(最初の妻は女優とか)、どうも公爵をおいて先に逝ってしまったらしい剣客の恋人とか(!)めちゃめちゃ気になるんですけど!
アレクとリチャードその後あるいは本編以前の話。
リチャードの元に剣客志願の少年の振りをした少女がやってきて、リチャードに喧嘩売って試合をしてもらい、アレクのシスコン心を刺激して去っていく話(…身もふたもないw;)。
タイトルは作中でアレクの妹が読んでいたという本のタイトルでもあり、リチャードの事でもある…のかな。日常のひとコマ風な話。
赤いマント
後書きによると、アレクとリチャードのシリーズの一番最初の話(執筆順)だそうです。
リヴァーサイドの場末の酒場でとぐろ巻いてる二人の下に上等そうなマントをまとった男が現れる。アレクの挑発によって剣を交えることになる二人。決闘は酒場の中からその外へ移動し。折りしも外は雨、二人が出て行ったところで雷鳴が響いて…リチャード一人が戻ってくる。
気がつくと男のマントも死体もない。
さてアレは何者だったのか?という不思議ストーリー。このマントの男、何者なのか気になります。後付で出てきたりしないかな?w
公爵の死
とある老公爵の死の間際の数日間の話。
最初から最後まで公爵の固有名詞がなくて最初何者かと思ったんですが、これってアレクのその後の姿…てことでいいのかな。一瞬なぜかリチャードの父の話かと思ってしまったけど違うよね。
アレクのその後だとすると、断片的に語られる公爵の生涯と(最初の妻は女優とか)、どうも公爵をおいて先に逝ってしまったらしい剣客の恋人とか(!)めちゃめちゃ気になるんですけど!
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読了。
この人の作品は「たった一つの冴えたやりかた」と「星々の荒野から」が既読。
中短編でもずっしりくる作品ぞろいの作家の長編と来たら、とんでもない重量級なのは必至。それで購入から読みはじめにちょっと間が空いたわけですが、職場移って通勤時間が長くなったこともあり、やっとこ開いてみました。
作者がティプトリーJrな時点で「大団円」とか「爽やかな読後感」なんて期待しちゃいませんが、むしろある種の覚悟と共に読み進めておりましたが、それでもこれはなんというか、エグイ。
一見のどかな辺境の惑星、異形の美を持つ異星人、異星人にまつわる血の惨劇の昔語り。そしてその星を訪れる旅行者達。彼らが見に来るのは砕けた別の星の拡散する光の波。
道具立てからしてなんともアンニュイなほの暗い気配を漂わせておりますが、そこに繰り広げられる事件はほの暗いというよりは陰惨といったほうがいいようなシロモノでした。…スプラッタ苦手(;´Д`)
助手の女の子(リニー)が首からクモ型の毒薬注射器むしりとって大出血とか、異星人が分泌する体液を搾り取るためにその異性人の子供拷問にかけて指一本ずつ切り落とすとか、帰りの電車で読んでて貧血起こしそうになりました(満員電車の人いきれが悪いんだっつー話もある)。惨劇が一気に凝縮して発生するのも、その場面の印象付けの一因かもとも思う。
その後の時間揺動のくだりなんかとてもSFでおとぎ話的で美しいシーンのはずなのにそれでも血のにおいの印象ぬぐえてないしな。ところでニイイルの野辺送り(?)の描写がなかったのはちょっと残念だなあ。
解説でこれはミステリの「吹雪の山荘もの」を踏襲してるんだとかありましたが、ミステリの連続殺人は結構平気なのになー。こっちのほうが登場人物における死者の割合は少なそうなのに、重い感じなんだろう。
ティプトリーの短編は、決してハッピーエンドじゃない、むしろうつむき加減に「そういう話だったのよ」と静かに言って苦く笑う、みたいな結末でも、そこにひんやりと透明な綺麗な何かがあって好きなんだけど(「たった一つの~」とか「たおやかな狂える手に」とか)、この長編に関してはそれが余り感じられなくて残念。
ヒロインの最期のくだりはその要素があるんだけど、その他の残された人物達の、あるいは人物たちについて思うことどものほうに引きずられて濁ってしまったかな。
この人の作品は「たった一つの冴えたやりかた」と「星々の荒野から」が既読。
中短編でもずっしりくる作品ぞろいの作家の長編と来たら、とんでもない重量級なのは必至。それで購入から読みはじめにちょっと間が空いたわけですが、職場移って通勤時間が長くなったこともあり、やっとこ開いてみました。
作者がティプトリーJrな時点で「大団円」とか「爽やかな読後感」なんて期待しちゃいませんが、むしろある種の覚悟と共に読み進めておりましたが、それでもこれはなんというか、エグイ。
一見のどかな辺境の惑星、異形の美を持つ異星人、異星人にまつわる血の惨劇の昔語り。そしてその星を訪れる旅行者達。彼らが見に来るのは砕けた別の星の拡散する光の波。
道具立てからしてなんともアンニュイなほの暗い気配を漂わせておりますが、そこに繰り広げられる事件はほの暗いというよりは陰惨といったほうがいいようなシロモノでした。…スプラッタ苦手(;´Д`)
助手の女の子(リニー)が首からクモ型の毒薬注射器むしりとって大出血とか、異星人が分泌する体液を搾り取るためにその異性人の子供拷問にかけて指一本ずつ切り落とすとか、帰りの電車で読んでて貧血起こしそうになりました(満員電車の人いきれが悪いんだっつー話もある)。惨劇が一気に凝縮して発生するのも、その場面の印象付けの一因かもとも思う。
その後の時間揺動のくだりなんかとてもSFでおとぎ話的で美しいシーンのはずなのにそれでも血のにおいの印象ぬぐえてないしな。ところでニイイルの野辺送り(?)の描写がなかったのはちょっと残念だなあ。
解説でこれはミステリの「吹雪の山荘もの」を踏襲してるんだとかありましたが、ミステリの連続殺人は結構平気なのになー。こっちのほうが登場人物における死者の割合は少なそうなのに、重い感じなんだろう。
ティプトリーの短編は、決してハッピーエンドじゃない、むしろうつむき加減に「そういう話だったのよ」と静かに言って苦く笑う、みたいな結末でも、そこにひんやりと透明な綺麗な何かがあって好きなんだけど(「たった一つの~」とか「たおやかな狂える手に」とか)、この長編に関してはそれが余り感じられなくて残念。
ヒロインの最期のくだりはその要素があるんだけど、その他の残された人物達の、あるいは人物たちについて思うことどものほうに引きずられて濁ってしまったかな。
読了。
広大な銀河帝国の天才的歌手(つってもTV芸能人的なものではなくて、ファンタジーの吟遊詩人のようなもの、かな。"ソングハウス"という一種のギルドに属してて、後進を育てつつ、育った人は特定の雇い主の下で年季奉公する、ってシステムになってるようです)の一代記。
うきうきして一気読みしました。
エンダーといい、早熟天才少年の話書かせたら最高ですねカード。挫折とか葛藤とか。挫折からの復活とか。
ただまあ、あの厚さで百十数年の生涯分ていうのはちょっと駆け足感があるような。まとまりはすごくきれいだし、大往生で読んでホッとするけどね(でもソングマスターって代々凍死が通例なのか…ちょっとイヤかも(;´∀`))。
成長と世代交代がメインテーマな人なのかな。
欲を言えば二代目皇帝とのエピソードとかもうちょっと読みたかったな~。
出てくる人物が「節制」というセルフコントロール術を身に着けた人ばっかりなのに、なんかものすごく感情的に揺さぶられまくったような気がするよ。
つーかキリキリしたりハラハラしたり切なくて泣きたくなったり疲れたよ(;´Д`) そういう意味で読み応えありw
それにしても人生の重要な時期に必ず密接に結びつく「男性」がいるっつーのもある意味すごい。BL好きさんのお勧めSFリストに必ず入ってるわけだわと納得。
広大な銀河帝国の天才的歌手(つってもTV芸能人的なものではなくて、ファンタジーの吟遊詩人のようなもの、かな。"ソングハウス"という一種のギルドに属してて、後進を育てつつ、育った人は特定の雇い主の下で年季奉公する、ってシステムになってるようです)の一代記。
うきうきして一気読みしました。
エンダーといい、早熟天才少年の話書かせたら最高ですねカード。挫折とか葛藤とか。挫折からの復活とか。
ただまあ、あの厚さで百十数年の生涯分ていうのはちょっと駆け足感があるような。まとまりはすごくきれいだし、大往生で読んでホッとするけどね(でもソングマスターって代々凍死が通例なのか…ちょっとイヤかも(;´∀`))。
成長と世代交代がメインテーマな人なのかな。
欲を言えば二代目皇帝とのエピソードとかもうちょっと読みたかったな~。
出てくる人物が「節制」というセルフコントロール術を身に着けた人ばっかりなのに、なんかものすごく感情的に揺さぶられまくったような気がするよ。
つーかキリキリしたりハラハラしたり切なくて泣きたくなったり疲れたよ(;´Д`) そういう意味で読み応えありw
それにしても人生の重要な時期に必ず密接に結びつく「男性」がいるっつーのもある意味すごい。BL好きさんのお勧めSFリストに必ず入ってるわけだわと納得。