バーコード
副題がふるっている。「人間の器を大きくする名著」ときた。ついどれどれと手にとって、前書きをざっと読むと「人間は年齢にかかわらずその器を大きくしていくことができると、私は考えています。そして読書体験はそのために非常に役立ってくれるものなのです。たとえば、ドストエフスキーが『罪と罰』で描く人物たちは、みなクセが強く、実生活では受け入れがたい人々です。けれどもこの作品を読んでいくうちに登場人物は確実に心のなかで息づいてきます。自分の心に異質な人物が住みついてきたなら、それは心が広がってきた証拠です。読書とは、今ある自分とはまったく違う性質の人間を心の中に住まわせることであり、その分だけ、自分の心を大きくしてくれるものなのです。」てなことが書いてあって、思わず深くうなづいたので買ってみた。読書って趣味としては割と低評価なことが多いけど(おっさんとかには特にね)、本好きとしては、こう言い切られると気分がいいな。それに、いい加減、日々の暮らしに疲れて感性も磨り減り思考も硬直してるかなーと思われる今日この頃のワタクシに、なんと心強いお言葉じゃありませんかw
目次に並べられた本のタイトルは各ジャンルひっくるめて50冊。うち、タイトルまたは作者を知ってるのが16冊。少なッ! さらにその中で実際に読み通したことがあるのが5冊分。…いやあ、だから自分の器小さいんだなw;
まあ、ここのところ読む本といったら小説か参考書・問題集の類ばっかりだったからなー。伝記とか古典とか全然読んでないわ。ちょっと守備範囲広げてみましょうかね。
各本について、1冊辺り4~5頁くらいで著者略歴とざっとのあらすじ、見るべきポイント(というか筆者のおススメポイント)が本文を引きながら簡潔明瞭に語られていて、どれもなるほど、じゃあ読んでみようかなという気分になる。で、どれも、どれから手をつけようかとおもうくらい。薦め方のうまいこと! っていうか、選りすぐりだけあって「良いから! ほんとこの本好きだから!」みたいなのが感じられるのに惹かれるのかなあ。
さてリスト持って図書館でも行ってこようか…ってその前に積読の山を崩すのが先かw;
目次に並べられた本のタイトルは各ジャンルひっくるめて50冊。うち、タイトルまたは作者を知ってるのが16冊。少なッ! さらにその中で実際に読み通したことがあるのが5冊分。…いやあ、だから自分の器小さいんだなw;
まあ、ここのところ読む本といったら小説か参考書・問題集の類ばっかりだったからなー。伝記とか古典とか全然読んでないわ。ちょっと守備範囲広げてみましょうかね。
各本について、1冊辺り4~5頁くらいで著者略歴とざっとのあらすじ、見るべきポイント(というか筆者のおススメポイント)が本文を引きながら簡潔明瞭に語られていて、どれもなるほど、じゃあ読んでみようかなという気分になる。で、どれも、どれから手をつけようかとおもうくらい。薦め方のうまいこと! っていうか、選りすぐりだけあって「良いから! ほんとこの本好きだから!」みたいなのが感じられるのに惹かれるのかなあ。
さてリスト持って図書館でも行ってこようか…ってその前に積読の山を崩すのが先かw;
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グイン、トリブラ、銀金と未完の大作が増えていく今日この頃、10年越しでやっと決着つきましたね!めでたいこってす。作者の人もご病気回復して元気そうで何よりです。そして新書館超GJ!
しかし愛蔵版3巻が手に入らなくてちょっと苦労しましたよ。重いから1冊ずつとか言わないで見たらまとめて買えという教訓ですな。っていうか意外と売れてるのね…?
コミックス版の最終巻がなんとなくメインの決着は付いて一息、という感じだったので、もしかしてあそこで終わりなのかなーと思っていましたが、ちゃんといろいろ後日談があったのねw;
ヴァレリーとエリス様がとりあえずは元気に幸せそうで良かったですよ。
今度はグラマラスゴシップのまとめにかかるそうで。楽しみにしております。
それにしても、愛蔵版が出たからといって元のコミックスも結局もっとくんだよなー>自分 ううん本が減らない…。
しかし愛蔵版3巻が手に入らなくてちょっと苦労しましたよ。重いから1冊ずつとか言わないで見たらまとめて買えという教訓ですな。っていうか意外と売れてるのね…?
コミックス版の最終巻がなんとなくメインの決着は付いて一息、という感じだったので、もしかしてあそこで終わりなのかなーと思っていましたが、ちゃんといろいろ後日談があったのねw;
ヴァレリーとエリス様がとりあえずは元気に幸せそうで良かったですよ。
今度はグラマラスゴシップのまとめにかかるそうで。楽しみにしております。
それにしても、愛蔵版が出たからといって元のコミックスも結局もっとくんだよなー>自分 ううん本が減らない…。
とりあえず小説の派生CDなので本のカテゴリに。
『赤の神紋』のドラマCD第一弾。
本編1~4巻くらいまでの話。ドラマCDにしては話の密度が濃いなー。
蛍は大神を相手に、連城は奥田を相手にそれぞれ交互に相手のことを回想して語るという形式で進行していく。のはまあいいとして、更に劇中劇の回想も混ざるので油断するとどの時間軸かふと見失う。原作読んでないと判らないよというのもむべなるかな。…っていうか脚本原作者じゃん。そりゃあ「原作未読の人向け」視点はないわなw;
逆に原作把握してから聞くと名場面ピックアップなので普通に楽しい(*´∀`) 芝居のシーンは、演技してる人を演じるって結構大変だよねと思ったりw
キャスト的には、カメラマン大神さんがいい声で驚いたw
櫻井ケイは文句なくはまってる感じ(なんとなくサロメがイマイチ……な気はしたけど、素の雰囲気はかなり好きだ)。CD聞いた後で本読み返すとあの声で聞こえてくるw
それに比べて連城が若干微妙。竹若さんが悪いわけではないんだけど、なんかこう印象が薄い声なんだよね…。普通にいい人っぽい? つい速水声のイメージで読んでたので、あのくらいにはインパクトのある声が欲しかったなー。まあここで連城の中の人が速水さんだったらまんま直江になってしまうのであえて外したんだろうけど。
鈴村ワタルもベタだがいい感じだー。ケイとの掛け合いが聞きたい!
そして榛原が……なんというブラック景虎様w 水菜さんほんと関俊お気に入りだよねw
ところでBGMカッコいい! トラック1のOVERTUREからおおっときた! どれも聞きながら雰囲気盛り上がる極でいいなあ! トラック6のパイプオルガンの曲とか好きだ(*´Д`)
続きは三木さん加入だって?(*´ω`*) 楽しみv
『赤の神紋』のドラマCD第一弾。
本編1~4巻くらいまでの話。ドラマCDにしては話の密度が濃いなー。
蛍は大神を相手に、連城は奥田を相手にそれぞれ交互に相手のことを回想して語るという形式で進行していく。のはまあいいとして、更に劇中劇の回想も混ざるので油断するとどの時間軸かふと見失う。原作読んでないと判らないよというのもむべなるかな。…っていうか脚本原作者じゃん。そりゃあ「原作未読の人向け」視点はないわなw;
逆に原作把握してから聞くと名場面ピックアップなので普通に楽しい(*´∀`) 芝居のシーンは、演技してる人を演じるって結構大変だよねと思ったりw
キャスト的には、カメラマン大神さんがいい声で驚いたw
櫻井ケイは文句なくはまってる感じ(なんとなくサロメがイマイチ……な気はしたけど、素の雰囲気はかなり好きだ)。CD聞いた後で本読み返すとあの声で聞こえてくるw
それに比べて連城が若干微妙。竹若さんが悪いわけではないんだけど、なんかこう印象が薄い声なんだよね…。普通にいい人っぽい? つい速水声のイメージで読んでたので、あのくらいにはインパクトのある声が欲しかったなー。まあここで連城の中の人が速水さんだったらまんま直江になってしまうのであえて外したんだろうけど。
鈴村ワタルもベタだがいい感じだー。ケイとの掛け合いが聞きたい!
そして榛原が……なんというブラック景虎様w 水菜さんほんと関俊お気に入りだよねw
ところでBGMカッコいい! トラック1のOVERTUREからおおっときた! どれも聞きながら雰囲気盛り上がる極でいいなあ! トラック6のパイプオルガンの曲とか好きだ(*´Д`)
続きは三木さん加入だって?(*´ω`*) 楽しみv
デビュー作だそうで。
この人の本は、「守り人シリーズ」「獣の奏者」「狐笛のかなた」とファンタジー色のものばっかりだったので、いきなり星間航行当たり前で、ドーム都市の中をエアカーが飛んでるSF設定で驚いた。
で、舞台は辺境の惑星ナイラ。もともと地球人に似た原住民がいた星に200年ほど前、地球人が移動してきて乱開発の限りを尽くし、そのあおりで原住民は滅亡に向かっている…表向きはそうなっているが、その裏にはもっと陰惨な陰謀があって、主人公たち(少年少女二人組)は原住民の「真の滅亡」を食い止めるため、命懸けの冒険をすることになる、というお話。
SF設定はベタだけど、この原住民「黄昏の民/ロシュナール」の設定がいい。後書きによると、アメリカインディアンとアボリジニと沖縄のユタがベースだそうで。
清らかな水の中に生え、そこで咲く花の中から生まれる<精霊>と合一して生きていく人たち。その「精霊の木」の描写が美しくてうっとりした(*´Д`) 主人公の女の子のほうの「過去を見る夢」の中で語られるエピソードも泣けた(´Д⊂ヽ
それから容赦無い「大人」の追跡をかいくぐっての少年少女の逃避行ってのは滾るな!
強気無鉄砲な女の子と、事なかれでヘタレっぽいがやるときゃやる主人公少年もなかなか好きだw
実は主人公二人は、移民局(原住民滅亡計画の黒幕)の手によって生み出されることになった、地球人とロシュナールの混血で、ラストのほうで
どちらの血の者として生きていくかの選択、みたいなエピソードがあって、結局ふたりは別々の道を選ぶわけですが、別でありながらうまいこと共存していこうよね、というほのぼのラスト。
ちょっと「もののけ姫」を連想したなあ。自然破壊に対する警鐘、みたいなテーマが共通するせいかもしらん。
この人の本は、「守り人シリーズ」「獣の奏者」「狐笛のかなた」とファンタジー色のものばっかりだったので、いきなり星間航行当たり前で、ドーム都市の中をエアカーが飛んでるSF設定で驚いた。
で、舞台は辺境の惑星ナイラ。もともと地球人に似た原住民がいた星に200年ほど前、地球人が移動してきて乱開発の限りを尽くし、そのあおりで原住民は滅亡に向かっている…表向きはそうなっているが、その裏にはもっと陰惨な陰謀があって、主人公たち(少年少女二人組)は原住民の「真の滅亡」を食い止めるため、命懸けの冒険をすることになる、というお話。
SF設定はベタだけど、この原住民「黄昏の民/ロシュナール」の設定がいい。後書きによると、アメリカインディアンとアボリジニと沖縄のユタがベースだそうで。
清らかな水の中に生え、そこで咲く花の中から生まれる<精霊>と合一して生きていく人たち。その「精霊の木」の描写が美しくてうっとりした(*´Д`) 主人公の女の子のほうの「過去を見る夢」の中で語られるエピソードも泣けた(´Д⊂ヽ
それから容赦無い「大人」の追跡をかいくぐっての少年少女の逃避行ってのは滾るな!
強気無鉄砲な女の子と、事なかれでヘタレっぽいがやるときゃやる主人公少年もなかなか好きだw
実は主人公二人は、移民局(原住民滅亡計画の黒幕)の手によって生み出されることになった、地球人とロシュナールの混血で、ラストのほうで
どちらの血の者として生きていくかの選択、みたいなエピソードがあって、結局ふたりは別々の道を選ぶわけですが、別でありながらうまいこと共存していこうよね、というほのぼのラスト。
ちょっと「もののけ姫」を連想したなあ。自然破壊に対する警鐘、みたいなテーマが共通するせいかもしらん。
小説のほう読了~。
遺伝子改造で人間さえいじくり、人造体・クローン・キメラが当たり前に存在する近未来、それらは非天然体(アンナチュラル)と呼ばれ、天然体(ナチュラル=遺伝子操作されずに生まれた人間)から家畜同然の扱いを受けていた。その改造技術の最先端を行く島国イルゲネスで、非天然体たちが起こす革命の物語。
後書きによると『孤高のだめんず』とその親友と敵の物語w うっかり偉くなった榛原と奥田(渡辺はニコラスかなw)とケイじゃねーかと思ったのは多分『神紋』読み終わったばっかりだからw; …多分。 ああでもフォンとアンジェは榛原とワタルにも被るなあ。
文庫本5冊10冊は当たり前の桑原節に馴染んでるせいか、変形ノベルズ上下2巻はなんかあらすじと設定だけで終わってしまった感が無きにしも非ず。つまらないわけじゃないんだけど…薄い。なんか「桑原水菜脚本OVAまたは舞台作品のノベライズ」みたいな。みじゅなタンはこういう世界に対する革命とか大上段な話は向いてないんでないかなあ。
読み始めたときはモチーフは赤の神紋の劇中劇のあれこれの好きな要素(水槽から起動する人工生命体とか軍服とかw)盛り合わせかな~と思ったけど、ストーリーの基本は炎ミラ四国編後半のリベンジっぽいね。
せっかくベタにシェイクスピア作品の登場人物名のコードネームとか持ち込んだ割にはあんま意味ないのが残念だ。ダンカンは若干名前と立ち位置が近いか?
尺が短いのに、話の焦点がレイなんだかジェイクなんだか落ち着かないのが「薄さ」のおもな原因かなあ。
己の理想のために自分を追い詰めて理想に殉じる覚悟の人(フォン:政府のトップ)が、たった一人、今は道をたがえた親友(ジェイク)にだけ心許してる、審判を委ねてるってなシチュはおいしいんだけどなー。登場人物皆の心情的結びつきが既存作品に比してどうにも薄口で物足りない。フォンはすっかり悟りきってる感じだしなあ。葛藤要員はジェイクくらいなんだからフォンの理想(=非天然体にも人権を)と天然体である自分との板ばさみでもっとぐるぐるするべきw ニコラスもジェイクを刺すくらいの行動に出るべきww
っていうか偏屈で人嫌いの孤高っぽい人と構いたがりの陽性の兄ちゃんって取り合わせ好きだよね>水菜さん 神紋外伝2冊読んだ後だとつくづく思うw せっかくだからそこら辺もっと濃ゆく書き込んで欲しかったような。
マンガ版はこれの漫画化じゃなくてフォンとジェイクの過去編らしい。
To Buy, Or Not To Buy. w
遺伝子改造で人間さえいじくり、人造体・クローン・キメラが当たり前に存在する近未来、それらは非天然体(アンナチュラル)と呼ばれ、天然体(ナチュラル=遺伝子操作されずに生まれた人間)から家畜同然の扱いを受けていた。その改造技術の最先端を行く島国イルゲネスで、非天然体たちが起こす革命の物語。
後書きによると『孤高のだめんず』とその親友と敵の物語w うっかり偉くなった榛原と奥田(渡辺はニコラスかなw)とケイじゃねーかと思ったのは多分『神紋』読み終わったばっかりだからw; …多分。 ああでもフォンとアンジェは榛原とワタルにも被るなあ。
文庫本5冊10冊は当たり前の桑原節に馴染んでるせいか、変形ノベルズ上下2巻はなんかあらすじと設定だけで終わってしまった感が無きにしも非ず。つまらないわけじゃないんだけど…薄い。なんか「桑原水菜脚本OVAまたは舞台作品のノベライズ」みたいな。みじゅなタンはこういう世界に対する革命とか大上段な話は向いてないんでないかなあ。
読み始めたときはモチーフは赤の神紋の劇中劇のあれこれの好きな要素(水槽から起動する人工生命体とか軍服とかw)盛り合わせかな~と思ったけど、ストーリーの基本は炎ミラ四国編後半のリベンジっぽいね。
せっかくベタにシェイクスピア作品の登場人物名のコードネームとか持ち込んだ割にはあんま意味ないのが残念だ。ダンカンは若干名前と立ち位置が近いか?
尺が短いのに、話の焦点がレイなんだかジェイクなんだか落ち着かないのが「薄さ」のおもな原因かなあ。
己の理想のために自分を追い詰めて理想に殉じる覚悟の人(フォン:政府のトップ)が、たった一人、今は道をたがえた親友(ジェイク)にだけ心許してる、審判を委ねてるってなシチュはおいしいんだけどなー。登場人物皆の心情的結びつきが既存作品に比してどうにも薄口で物足りない。フォンはすっかり悟りきってる感じだしなあ。葛藤要員はジェイクくらいなんだからフォンの理想(=非天然体にも人権を)と天然体である自分との板ばさみでもっとぐるぐるするべきw ニコラスもジェイクを刺すくらいの行動に出るべきww
っていうか偏屈で人嫌いの孤高っぽい人と構いたがりの陽性の兄ちゃんって取り合わせ好きだよね>水菜さん 神紋外伝2冊読んだ後だとつくづく思うw せっかくだからそこら辺もっと濃ゆく書き込んで欲しかったような。
マンガ版はこれの漫画化じゃなくてフォンとジェイクの過去編らしい。
To Buy, Or Not To Buy. w
14巻まで読了! 以前まぐたん(Mさん)におススメされて頭の数冊買ったまま積読棚に置きっぱなしだったのにやっと手をつけたら、止まらなくなって週末むさぼり読んでしまったw; やー面白かった! 芝居物は劇中劇要素でたいてい3割増しで面白くなるうえ、体育会系桑原節は牽引力あるなー。あの堂々巡りにずっぽりハマる感じは嫌いじゃありませんw ただまあミラで暴れまわったなーというのを見てる分、今度は小さくまとまったなーという印象無きにしも非ず。ま、冊数も違うしね。
内容は「男版ガラスの仮面」というのが大変簡にして要を得た説明で、あまりの的確さに大笑いしたw
タイトルの「赤の神紋」は登場人物の天才劇作家・演出家の作品で、その中のオーギュスト、という役に向かって、主人公の野生の天才児と、演出家の秘蔵っ子が舞台で勝負していく話。主人公が「共演者殺し」――ガラカメでいうと「舞台荒し」なトコまで北島マヤでなんだかニヤニヤしてしまいますw 紫の薔薇の人ポジもちゃんといるしねw
で、炎ミラ読んだ身には最初のほうはなんとなく「直江と高耶さんがガラカメしてる」という感じでしたが、上の二人に比べると随分こちらの人々は丸くなったというか洗練されたというか。これの途中で炎ミラ終わったんだっけ。あの40冊を経てきた分、一冊のまとめ方とか盛り上げ方とか上手くなったなーと妙なところで感心してみたり。メインキャラの皆さんの双方向片思いっぷりとかうまーく引くよねw 連城とケイとのぐるぐるっぷりはいっそ快感w ミラの二人に比べたらずっとお行儀いいけどね。話の中に出てくる劇場や劇団があそこかここかな~と思いつくのも微妙に楽しい。夜光☆虫のモデルは新感線だよねw とか(ぎょろ目の主演俳優さんはなんとなくつっつんなイメージかなあ。あのお芝居見てみたいよー。天草とか言うと、ついSHIROHとか思い出したよw)。そしてこの世界の赤坂の劇場は素敵なハコらしくてうらやましいw
羨ましいと言えば、藤崎さんとかケイとかワタルとかの役者が存在することも羨ましいww ケイは当たり外れ激しくて大変そうだがw
それにしても8章の失意のケイを慰めるシーンで動物園で気分転換はいいけどちょっと吹いたw 水菜さんホントに虎好きだねーw
どうでもいいけど、ゲーノー界はやっぱり未だにスキャンダル捏造でタレントつぶしとかすることになってるのは、ある種の様式美なのか実際そうなのかw 業界者が身近にいないので判別する術はありませんが。むかーし読んだ『真夜中の天使』(栗本薫)とか思いだしたり。
で、本編は天才役者二人の勝負の決着ついたとこで終わってて、肝心の『赤の神紋』が観られなかったのが残念! そこ書いちゃうと蛇足かもしれないが、でも観たかったー(;><)『メデュウサ』はあんなに延々書いてるのにー!
あとは外伝が残ってるけど読むのもったいないようー!
ついでに作者サイト見にいったら炎ミラとのコラボネタSSとかあってちょっとウケタw
どうでもいいけど本屋行ったら炎ミラ同人誌の作品が文庫に収録されてて驚いたw コバルト変わったよね……。やー絶対収録はないだろうと思って晴海の冬コミで吹きっさらしのガメラ館外周に2時間並びしてた日のことを思い出したよw あの頃は若かったなあ(;´∀`)
内容は「男版ガラスの仮面」というのが大変簡にして要を得た説明で、あまりの的確さに大笑いしたw
タイトルの「赤の神紋」は登場人物の天才劇作家・演出家の作品で、その中のオーギュスト、という役に向かって、主人公の野生の天才児と、演出家の秘蔵っ子が舞台で勝負していく話。主人公が「共演者殺し」――ガラカメでいうと「舞台荒し」なトコまで北島マヤでなんだかニヤニヤしてしまいますw 紫の薔薇の人ポジもちゃんといるしねw
で、炎ミラ読んだ身には最初のほうはなんとなく「直江と高耶さんがガラカメしてる」という感じでしたが、上の二人に比べると随分こちらの人々は丸くなったというか洗練されたというか。これの途中で炎ミラ終わったんだっけ。あの40冊を経てきた分、一冊のまとめ方とか盛り上げ方とか上手くなったなーと妙なところで感心してみたり。メインキャラの皆さんの双方向片思いっぷりとかうまーく引くよねw 連城とケイとのぐるぐるっぷりはいっそ快感w ミラの二人に比べたらずっとお行儀いいけどね。話の中に出てくる劇場や劇団があそこかここかな~と思いつくのも微妙に楽しい。夜光☆虫のモデルは新感線だよねw とか(ぎょろ目の主演俳優さんはなんとなくつっつんなイメージかなあ。あのお芝居見てみたいよー。天草とか言うと、ついSHIROHとか思い出したよw)。そしてこの世界の赤坂の劇場は素敵なハコらしくてうらやましいw
羨ましいと言えば、藤崎さんとかケイとかワタルとかの役者が存在することも羨ましいww ケイは当たり外れ激しくて大変そうだがw
それにしても8章の失意のケイを慰めるシーンで動物園で気分転換はいいけどちょっと吹いたw 水菜さんホントに虎好きだねーw
どうでもいいけど、ゲーノー界はやっぱり未だにスキャンダル捏造でタレントつぶしとかすることになってるのは、ある種の様式美なのか実際そうなのかw 業界者が身近にいないので判別する術はありませんが。むかーし読んだ『真夜中の天使』(栗本薫)とか思いだしたり。
で、本編は天才役者二人の勝負の決着ついたとこで終わってて、肝心の『赤の神紋』が観られなかったのが残念! そこ書いちゃうと蛇足かもしれないが、でも観たかったー(;><)『メデュウサ』はあんなに延々書いてるのにー!
あとは外伝が残ってるけど読むのもったいないようー!
ついでに作者サイト見にいったら炎ミラとのコラボネタSSとかあってちょっとウケタw
どうでもいいけど本屋行ったら炎ミラ同人誌の作品が文庫に収録されてて驚いたw コバルト変わったよね……。やー絶対収録はないだろうと思って晴海の冬コミで吹きっさらしのガメラ館外周に2時間並びしてた日のことを思い出したよw あの頃は若かったなあ(;´∀`)
読了。出てすぐ買った割には手をつけるのが遅くなったけど、読み始めると割と一気。イラストのこときさんとのコンビは鋼鉄三国志のノベライズに引き続きでちょっと嬉しい。
中世西洋風ファンタジーもので、強大な「恩寵(神との契約によって得られる一種の超能力)」に守られた一族が支配する「帝国」が支配する世界。
その帝国の北部の僻地に上つ方の政争に巻き込まれた挙句とばっちりで左遷された下っ端役人が主人公。ヤエト(男)36歳 虚弱体質・歴史オタク・隠居志願。
なので僻地に飛ばされてむしろ願ったりな感じで田舎ライフを満喫していたところ、都から帝国の皇女様が太守としてこの地に赴任してくる。挙句、太守の副官に皇帝じきじきに任じられてしまってさあ大変。更に、先の短そうな皇帝の後継争いにも巻き込まれて、さあ大変、てな感じの話。あ、「俺たちの戦いはこれからだ!」オチじゃなくて、ちゃんと話は片がつきますw;
基本的にキャラ萌え/燃えってよりは、「こういうとこでこういうことがありましたよ」っていうお話重視な感じ。設定含めた世界そのもののうねり感が面白いなー。群像劇というか大河風味というか。主人公の過去見の能力や歴史好き・史官という立場の設定によって何百年遡った話とかが出てくるせいでノベルズ2冊の分量の割にスケール感が大きくて濃い感じ。世界自体の空気が濃いというか。密度の高い「異世界」に行って帰ってきた感じで面白かった! 竜との契約とか、埋もれてしまった過去の断片をつないで、今に蘇らせてどうこうとかのくだりは滾るw
主人公はやってることはその辺のヒーロー並なのに、やたら死に掛けたり、テンション低かったりのせいか、あまりヒーローっぽくないとこがツボだw そして鳥(馬代わりの大きいのが出てくる)の皆さんがかわいーv
その他のキャラの皆さんもいろいろと魅力的なのだが、「お話」の方に軸足がある分、描写はあっさりさっぱりな感じかな。フツーのラノベなら主人公は皇女さんで、ばっちり熱い成長モノになるところだろうけど、枯れたあんちゃんが主人公なのでそこまで熱い話にもならず。でも十分に皇女さんの成長とか、北方の帝国への帰属意識の低い人々の変化とか伝わるので、熱くはならないがほっこりする感じ。この人の作品はそういうとこが好きだ。
ただ、そこはかとなく翻訳FTぽい落ち着いた文体が「帝国」の重さや北の辺境の空気やもろもろを盛り上げる中、時々「軽く死ねる」とか「ありえない」とかの現代っぽい言い回しがひょいと入ってくるのが目に付いた。作者の人の口癖なのか、ラノベっぽいとっつきの良さのための演出なのかなー。
和物の時代物で「愛してる」とか言われるほどのがっかり感は無いけど気にはなる。
後書きによると続編の予定もあるらしいので楽しみ。…作者の人の手が遅いなら今絶版中のあれこれを引き取って出しなおしてつなぐとかいかがですか。
中世西洋風ファンタジーもので、強大な「恩寵(神との契約によって得られる一種の超能力)」に守られた一族が支配する「帝国」が支配する世界。
その帝国の北部の僻地に上つ方の政争に巻き込まれた挙句とばっちりで左遷された下っ端役人が主人公。ヤエト(男)36歳 虚弱体質・歴史オタク・隠居志願。
なので僻地に飛ばされてむしろ願ったりな感じで田舎ライフを満喫していたところ、都から帝国の皇女様が太守としてこの地に赴任してくる。挙句、太守の副官に皇帝じきじきに任じられてしまってさあ大変。更に、先の短そうな皇帝の後継争いにも巻き込まれて、さあ大変、てな感じの話。あ、「俺たちの戦いはこれからだ!」オチじゃなくて、ちゃんと話は片がつきますw;
基本的にキャラ萌え/燃えってよりは、「こういうとこでこういうことがありましたよ」っていうお話重視な感じ。設定含めた世界そのもののうねり感が面白いなー。群像劇というか大河風味というか。主人公の過去見の能力や歴史好き・史官という立場の設定によって何百年遡った話とかが出てくるせいでノベルズ2冊の分量の割にスケール感が大きくて濃い感じ。世界自体の空気が濃いというか。密度の高い「異世界」に行って帰ってきた感じで面白かった! 竜との契約とか、埋もれてしまった過去の断片をつないで、今に蘇らせてどうこうとかのくだりは滾るw
主人公はやってることはその辺のヒーロー並なのに、やたら死に掛けたり、テンション低かったりのせいか、あまりヒーローっぽくないとこがツボだw そして鳥(馬代わりの大きいのが出てくる)の皆さんがかわいーv
その他のキャラの皆さんもいろいろと魅力的なのだが、「お話」の方に軸足がある分、描写はあっさりさっぱりな感じかな。フツーのラノベなら主人公は皇女さんで、ばっちり熱い成長モノになるところだろうけど、枯れたあんちゃんが主人公なのでそこまで熱い話にもならず。でも十分に皇女さんの成長とか、北方の帝国への帰属意識の低い人々の変化とか伝わるので、熱くはならないがほっこりする感じ。この人の作品はそういうとこが好きだ。
ただ、そこはかとなく翻訳FTぽい落ち着いた文体が「帝国」の重さや北の辺境の空気やもろもろを盛り上げる中、時々「軽く死ねる」とか「ありえない」とかの現代っぽい言い回しがひょいと入ってくるのが目に付いた。作者の人の口癖なのか、ラノベっぽいとっつきの良さのための演出なのかなー。
和物の時代物で「愛してる」とか言われるほどのがっかり感は無いけど気にはなる。
後書きによると続編の予定もあるらしいので楽しみ。…作者の人の手が遅いなら今絶版中のあれこれを引き取って出しなおしてつなぐとかいかがですか。
オカルトエッセイ。元は全世紀末('97~98)に「小説すばる」に連載されていたそうで、世紀末はオカルトが流行るよねえ、といった感じの本。
オカルトといいつつ、まあ神社仏閣にまつわるちょいとマニアックなネタ話を数ページずつといった趣で、文体のノリ自体も軽めの方向なのでそんなには怖くはないです。冒頭の神仏の階級・衣食住ネタは笑ったw
後のほうになるとネタ切れか心霊スポットツアー的記事がちょくちょく出てきて、幽霊話の苦手な私はちょいとひやっとはしましたがw;
ネタ自体も「~に関しては諸説ありますがよくわからない」みたいな投げっぱなしも多いしw;
ぶっちゃけなんかネタでも拾えるかなーと思って買ってみたんですがw; とっかかりのとっかかり、調べ物のほんの入り口にはなるかなくらいの濃さですな。
この人のこの手の読み物は「大江戸魔方陣」「東京魔方陣」(河出文庫)のほうが話が大掛かりな分面白かったかも。
オカルトといいつつ、まあ神社仏閣にまつわるちょいとマニアックなネタ話を数ページずつといった趣で、文体のノリ自体も軽めの方向なのでそんなには怖くはないです。冒頭の神仏の階級・衣食住ネタは笑ったw
後のほうになるとネタ切れか心霊スポットツアー的記事がちょくちょく出てきて、幽霊話の苦手な私はちょいとひやっとはしましたがw;
ネタ自体も「~に関しては諸説ありますがよくわからない」みたいな投げっぱなしも多いしw;
ぶっちゃけなんかネタでも拾えるかなーと思って買ってみたんですがw; とっかかりのとっかかり、調べ物のほんの入り口にはなるかなくらいの濃さですな。
この人のこの手の読み物は「大江戸魔方陣」「東京魔方陣」(河出文庫)のほうが話が大掛かりな分面白かったかも。
読了。
大河とはまた違う設定の御舘の乱小説。七尾城攻略から書き起こして景虎の死までを描く。
翻訳小説と値段かわんないのかよまったくマイナー文庫はこれだからーとかぶつくさ言いつつ買いましたが値段分の元は取ったかな。好みの解釈ですっきりしたw
謙信は聖人に見えて結構独善的で傲慢、でも軍才ピカ一、景勝は父には実父の恨みもあって反発している、景虎は冷や飯食いで身の置き所に悩んでいる、兼続はわりと野心家といったキャラ立てで話は進む。
なにがいいかって、この小説の景虎・景勝にちゃんと心の交流があることになっていること。大河ではその辺さっぱりで一方的に景虎悪者にされてるのが悲しかったのでだいぶ癒されたよ…。
「御舘の乱は景虎・景勝が謙信亡き後の越後の地盤を固め直すために起こしたある意味狂言」というのがこの本のスタンス。謙信のカリスマでまとまってた越後国内も、謙信死後は「上杉跡継ぎ<自分ち」になって、たとえ上辺はまとまっても、水面下でぐずぐずに弱体化していくだろうというのが二人の読みで、ならばここで上杉の膿を出し切ろう、と反景勝勢力をまとめてあえて起った景虎。春日山に立て篭もって「たとえ自分が討たれる事になっても、あのやさしい義兄が残ってこの越後をまとめるだろう、それならそれでいい」と景虎を信頼してる景勝。
ちょっと泣けます。泣けつつ萌え。
しかし、戦況とか人物配置とか細かく書き込んでくれるのはいいが、予備知識の乏しい身にはちょっと辛いw; 最初の方こそ挿絵で入ってる地図何度も見返したりしてたけど、最後のほうは重要そうな名前と地名だけ拾って飛ばし読みになっていたw
何度か読み返せばちゃんと把握できるかなー。
大河とはまた違う設定の御舘の乱小説。七尾城攻略から書き起こして景虎の死までを描く。
翻訳小説と値段かわんないのかよまったくマイナー文庫はこれだからーとかぶつくさ言いつつ買いましたが値段分の元は取ったかな。好みの解釈ですっきりしたw
謙信は聖人に見えて結構独善的で傲慢、でも軍才ピカ一、景勝は父には実父の恨みもあって反発している、景虎は冷や飯食いで身の置き所に悩んでいる、兼続はわりと野心家といったキャラ立てで話は進む。
なにがいいかって、この小説の景虎・景勝にちゃんと心の交流があることになっていること。大河ではその辺さっぱりで一方的に景虎悪者にされてるのが悲しかったのでだいぶ癒されたよ…。
「御舘の乱は景虎・景勝が謙信亡き後の越後の地盤を固め直すために起こしたある意味狂言」というのがこの本のスタンス。謙信のカリスマでまとまってた越後国内も、謙信死後は「上杉跡継ぎ<自分ち」になって、たとえ上辺はまとまっても、水面下でぐずぐずに弱体化していくだろうというのが二人の読みで、ならばここで上杉の膿を出し切ろう、と反景勝勢力をまとめてあえて起った景虎。春日山に立て篭もって「たとえ自分が討たれる事になっても、あのやさしい義兄が残ってこの越後をまとめるだろう、それならそれでいい」と景虎を信頼してる景勝。
ちょっと泣けます。泣けつつ萌え。
しかし、戦況とか人物配置とか細かく書き込んでくれるのはいいが、予備知識の乏しい身にはちょっと辛いw; 最初の方こそ挿絵で入ってる地図何度も見返したりしてたけど、最後のほうは重要そうな名前と地名だけ拾って飛ばし読みになっていたw
何度か読み返せばちゃんと把握できるかなー。
5回に1回はタイトルを「ジェネラル・ルージュの"伝言"」と間違えるw
チーム・バチスタシリーズの3作目。今回は前作「ナイチンゲールの沈黙」の裏で進行していたもうひとつの事件、という設定で展開。「沈黙」のほうで何だか思わせぶりに名前だけ出てきた「氷姫」も登場(本編中での活躍はそんなになくて顔見せというか次回以降へのアリバイ作りみたいな登場だけど)。主人公・田口医師はこっちの事件と二股してたんで影薄かったのね。
今回の事件の発端はある日リスクマネジメント委員会委員長の主人公宛に送られた、特定の医師と業者が癒着&収賄を告発する告発状。
んじゃ、今回はその事の真偽をあれこれする話なのかと思いきや。
告発された医師はあっさり告発の内容を認め、「じゃあなんでそんなことしたのか」と「で、処分はどうする?」というのをあれこれ論ずるのが主眼のどっちかいうとちょっとヒネった法廷もののような趣のお話。「医療」に「独立採算制」の経済観念を持ち込むことの是非とか、救急医療如何にあるべきか、あたりが今回の主張の主眼。
そこに大学病院のお医者さんとか看護師さんたちの派閥争いみたいなの絡んで伏線になっていくと。ミステリっぽい部分があるとすれば「誰が医師を告発したか」の部分。これはなかなか意外で面白かったw
主な対立軸として主人公vsエシックスコミティ(倫理問題審査委員会)というのがあって、このエシックスが収賄問題に関する「審査」をするのが前半の1つのヤマ。ここの委員長がとっても嫌味なお人で(かつ派閥争い的な意味で主人公には最初から反感ありあり)、いやもう読んでるだけですっごい苛々するw こういうディティールの書き方は上手いよな~(*´∀`)
でもって、告発される側の医師、速水先生はエライ格好良い。
救急外来の外科の先生で超仕事のできる切れ者。でも事務仕事は苦手っていうか現場第一主義であだ名は「スピードスター」「ジェネラル・ルージュ」。…毎度のことだけど大学病院手こういうあだ名というか二つ名つけるの大好き文化圏なのか…?w;
救急外来の担当だけあって、まどろっこしいことは大嫌い。患者の処置に必要ならば病院内の階級だの指示系統など平気で吹っ飛ばすタイプ。実際過去に大事故で大量搬送された患者を捌くのに不在の病院長の許可もぎ取って病院全部を指揮下に置いてその場を仕切ったということもあり(で、その采配が見事だったので「将軍(ジェネラル)」なんだそーで)、部下や看護師にはちょっとしたカリスマだがお偉方には煙たがられているという立場。
適度にケレン味もあって、エシックス委員会に呼び出されたとき、少々遅れて委員の人たちがイラッとしかけたところへ「急患が入って遅れましたー」と返り血のついた白衣翻して入ってきて、中の人たちの度肝を抜き、咎められると、「着替えて余計遅れると却って失礼かと思って」とかしゃあしゃあと言い返す辺りけっこう好きだ。
こんだけ受けのよさそうな描写したからには容赦なく叩き落とすのかなあ…と邪道な読みをしましたが、よく考えたらタイトルが「凱旋」なんだから、それはないか(さらに邪道w)。もしも「伝言」だったらきっと落ちはTVの2時間サスペンス的な崖っぷちから飛び降り自殺だったかもしれないがw
当の速水医師、告発への対処も「事実です。じゃあ辞表出すから後はよろしく」ってな感じであっさりさっぱり。もう本人引退する気満々で公認推薦&「口頭試問やるから来い」とかいっちゃう。
エシックスも毒気を抜かれた態で、結局最終ジャッジは田口医師の手の内へ。ううんビンボくじ体質w
その後紆余曲折あって、速水医師は北の大地の病院へ転勤、ということに相成りますが、はたから見たらただの左遷でも、長年連れ添った婦長さんと手に手をとっての道行きは、タイトルどおり「凱旋」なんでしょうね(*´∀`)
そういやまたコレも映画になるそうで。映画キャストは田口医師が女性キャラになってるのがイマイチかなあ。
さらに映画と連動した企画本で「ジェネラル・ルージュの伝説」ってのが出てるようですね~。例の「ジェネラル」と呼ばれるきっかけの事件の話だとか。速水医師は作者のお気に入りなんでしょうか。
チーム・バチスタシリーズの3作目。今回は前作「ナイチンゲールの沈黙」の裏で進行していたもうひとつの事件、という設定で展開。「沈黙」のほうで何だか思わせぶりに名前だけ出てきた「氷姫」も登場(本編中での活躍はそんなになくて顔見せというか次回以降へのアリバイ作りみたいな登場だけど)。主人公・田口医師はこっちの事件と二股してたんで影薄かったのね。
今回の事件の発端はある日リスクマネジメント委員会委員長の主人公宛に送られた、特定の医師と業者が癒着&収賄を告発する告発状。
んじゃ、今回はその事の真偽をあれこれする話なのかと思いきや。
告発された医師はあっさり告発の内容を認め、「じゃあなんでそんなことしたのか」と「で、処分はどうする?」というのをあれこれ論ずるのが主眼のどっちかいうとちょっとヒネった法廷もののような趣のお話。「医療」に「独立採算制」の経済観念を持ち込むことの是非とか、救急医療如何にあるべきか、あたりが今回の主張の主眼。
そこに大学病院のお医者さんとか看護師さんたちの派閥争いみたいなの絡んで伏線になっていくと。ミステリっぽい部分があるとすれば「誰が医師を告発したか」の部分。これはなかなか意外で面白かったw
主な対立軸として主人公vsエシックスコミティ(倫理問題審査委員会)というのがあって、このエシックスが収賄問題に関する「審査」をするのが前半の1つのヤマ。ここの委員長がとっても嫌味なお人で(かつ派閥争い的な意味で主人公には最初から反感ありあり)、いやもう読んでるだけですっごい苛々するw こういうディティールの書き方は上手いよな~(*´∀`)
でもって、告発される側の医師、速水先生はエライ格好良い。
救急外来の外科の先生で超仕事のできる切れ者。でも事務仕事は苦手っていうか現場第一主義であだ名は「スピードスター」「ジェネラル・ルージュ」。…毎度のことだけど大学病院手こういうあだ名というか二つ名つけるの大好き文化圏なのか…?w;
救急外来の担当だけあって、まどろっこしいことは大嫌い。患者の処置に必要ならば病院内の階級だの指示系統など平気で吹っ飛ばすタイプ。実際過去に大事故で大量搬送された患者を捌くのに不在の病院長の許可もぎ取って病院全部を指揮下に置いてその場を仕切ったということもあり(で、その采配が見事だったので「将軍(ジェネラル)」なんだそーで)、部下や看護師にはちょっとしたカリスマだがお偉方には煙たがられているという立場。
適度にケレン味もあって、エシックス委員会に呼び出されたとき、少々遅れて委員の人たちがイラッとしかけたところへ「急患が入って遅れましたー」と返り血のついた白衣翻して入ってきて、中の人たちの度肝を抜き、咎められると、「着替えて余計遅れると却って失礼かと思って」とかしゃあしゃあと言い返す辺りけっこう好きだ。
こんだけ受けのよさそうな描写したからには容赦なく叩き落とすのかなあ…と邪道な読みをしましたが、よく考えたらタイトルが「凱旋」なんだから、それはないか(さらに邪道w)。もしも「伝言」だったらきっと落ちはTVの2時間サスペンス的な崖っぷちから飛び降り自殺だったかもしれないがw
当の速水医師、告発への対処も「事実です。じゃあ辞表出すから後はよろしく」ってな感じであっさりさっぱり。もう本人引退する気満々で公認推薦&「口頭試問やるから来い」とかいっちゃう。
エシックスも毒気を抜かれた態で、結局最終ジャッジは田口医師の手の内へ。ううんビンボくじ体質w
その後紆余曲折あって、速水医師は北の大地の病院へ転勤、ということに相成りますが、はたから見たらただの左遷でも、長年連れ添った婦長さんと手に手をとっての道行きは、タイトルどおり「凱旋」なんでしょうね(*´∀`)
そういやまたコレも映画になるそうで。映画キャストは田口医師が女性キャラになってるのがイマイチかなあ。
さらに映画と連動した企画本で「ジェネラル・ルージュの伝説」ってのが出てるようですね~。例の「ジェネラル」と呼ばれるきっかけの事件の話だとか。速水医師は作者のお気に入りなんでしょうか。