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風の吹くまま気の向くままの生活雑記
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 デビュー作だそうで。
 この人の本は、「守り人シリーズ」「獣の奏者」「狐笛のかなた」とファンタジー色のものばっかりだったので、いきなり星間航行当たり前で、ドーム都市の中をエアカーが飛んでるSF設定で驚いた。

 で、舞台は辺境の惑星ナイラ。もともと地球人に似た原住民がいた星に200年ほど前、地球人が移動してきて乱開発の限りを尽くし、そのあおりで原住民は滅亡に向かっている…表向きはそうなっているが、その裏にはもっと陰惨な陰謀があって、主人公たち(少年少女二人組)は原住民の「真の滅亡」を食い止めるため、命懸けの冒険をすることになる、というお話。

 SF設定はベタだけど、この原住民「黄昏の民/ロシュナール」の設定がいい。後書きによると、アメリカインディアンとアボリジニと沖縄のユタがベースだそうで。
 清らかな水の中に生え、そこで咲く花の中から生まれる<精霊>と合一して生きていく人たち。その「精霊の木」の描写が美しくてうっとりした(*´Д`) 主人公の女の子のほうの「過去を見る夢」の中で語られるエピソードも泣けた(´Д⊂ヽ
 それから容赦無い「大人」の追跡をかいくぐっての少年少女の逃避行ってのは滾るな!
 強気無鉄砲な女の子と、事なかれでヘタレっぽいがやるときゃやる主人公少年もなかなか好きだw 

 実は主人公二人は、移民局(原住民滅亡計画の黒幕)の手によって生み出されることになった、地球人とロシュナールの混血で、ラストのほうで
どちらの血の者として生きていくかの選択、みたいなエピソードがあって、結局ふたりは別々の道を選ぶわけですが、別でありながらうまいこと共存していこうよね、というほのぼのラスト。
 ちょっと「もののけ姫」を連想したなあ。自然破壊に対する警鐘、みたいなテーマが共通するせいかもしらん。 

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