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たまには読書感想文。
会社の人が面白いよーと薦めてくれたので読んでみました。日頃ミステリ系はあまり読まないので新鮮。
前に映画になってたような。でも結構前じゃなかったっけ?と思ったら今秋ドラマ版放送中だったのね。
ある大学病院にある天才的医師率いる心臓外科手術チーム、通称「チーム・バチスタ」。数々の奇跡を起こしたチームが、立て続けの手術失敗を起こす。
これは偶然重なった事故か、故意の殺人なのか。さて真相は、というお話。
現役のお医者さんが書く業界物ってことで、専門知識と注釈沢山のシロモノかなーと思いきや、ラノベ感覚でさくさく読めて、なかなか面白かったです。外科的専門知識はない精神科のお医者さんが語り手の一人称なので、私のような門外漢の素人も取っ付きがいい感じ。適度な解説で事件そのものにツッコミを入れられるほどではなくとも、状況が把握できてる気分にはなれますw
キャラも立ってて把握しやすい。ラノベのように外見描写に筆を割いてはないけど、割とステロタイプなのと、一人ずつの聞き取り調査、という形でそれぞれのことを語ってくれるので印象に残る感じ。惜しむらくは『ロジカル・モンスター』とか仰々しいあだ名の付いた探偵役が、あまり「ロジカル」に感じられないところ。作者が普通に論理的で頭いい人だからだと思うんだけど、語り手も他の人物の皆さんもあまり非ロジカルな行動ってしないし。却って探偵役の図々しくて横紙破りな部分の方が強調されてるような。…「ロジカル」っていうと「冷たい方程式」なイメージなんだけどそこが間違ってる? 通常の「論理」をまるっきりひっくり返してぶち壊していくという意味での「ロジカル・モンスター」ってこと?
病院の風景、手術の風景、明らかになっていく人間関係の暗い部分、そういうのを渦巻状に追いながら渦巻きの中心の真相に辿り着く…3歩手前くらいまでは続きがものっそ気になってましたが。
が。
残念ながら真相解明でバーン!というカタルシスがない。
どうにも犯人の動機が弱い。単にキ印が一人いましたよで終わるのはなあ。そこまで前のめりになってたぶんん拍子抜け。読みやすさが一気に薄さに変わってしまう感じです。実際本も薄いけどな。
この手の業界の人が書く業界小説というと、本筋の外のところで、小説(虚構・娯楽)の皮を被せて世間に対する主義主張が織り込まれてたりするモンですが、あんまり愚痴っぽくないのもいいですね。エピローグのマスコミ会見のシーンはお医者さんも色々マスコミ・世間には言いたい事たまってんのね…と生ぬるい気分にはなりましたが。
まあ、残念な箇所もあるけど総合でみたらなかなか良いと思います。知らない世界の話なので業界薀蓄読むのも楽しかったス。
ところで、ついでにドラマ版キャスティング見たけども、白鳥技官に仲村トオルは無いw ドラマ版はキャラ改変がされているんだろうか?
ちなみにこの本を貸してくれた職場の人は小日向文世がイメージといっていました。私は古田新太を推したい所ですw 眼が細いという描写があったのではずしたけれども、それが無ければ阿部サダヲもはまると思う。ついでに桐生医師は佐々木蔵之介がイメージかなあ。誠実一路にも、と見せかけて裏に深い闇しょってそうにも、どっちにも振れそうな感じで似合うと思う。
会社の人が面白いよーと薦めてくれたので読んでみました。日頃ミステリ系はあまり読まないので新鮮。
前に映画になってたような。でも結構前じゃなかったっけ?と思ったら今秋ドラマ版放送中だったのね。
ある大学病院にある天才的医師率いる心臓外科手術チーム、通称「チーム・バチスタ」。数々の奇跡を起こしたチームが、立て続けの手術失敗を起こす。
これは偶然重なった事故か、故意の殺人なのか。さて真相は、というお話。
現役のお医者さんが書く業界物ってことで、専門知識と注釈沢山のシロモノかなーと思いきや、ラノベ感覚でさくさく読めて、なかなか面白かったです。外科的専門知識はない精神科のお医者さんが語り手の一人称なので、私のような門外漢の素人も取っ付きがいい感じ。適度な解説で事件そのものにツッコミを入れられるほどではなくとも、状況が把握できてる気分にはなれますw
キャラも立ってて把握しやすい。ラノベのように外見描写に筆を割いてはないけど、割とステロタイプなのと、一人ずつの聞き取り調査、という形でそれぞれのことを語ってくれるので印象に残る感じ。惜しむらくは『ロジカル・モンスター』とか仰々しいあだ名の付いた探偵役が、あまり「ロジカル」に感じられないところ。作者が普通に論理的で頭いい人だからだと思うんだけど、語り手も他の人物の皆さんもあまり非ロジカルな行動ってしないし。却って探偵役の図々しくて横紙破りな部分の方が強調されてるような。…「ロジカル」っていうと「冷たい方程式」なイメージなんだけどそこが間違ってる? 通常の「論理」をまるっきりひっくり返してぶち壊していくという意味での「ロジカル・モンスター」ってこと?
病院の風景、手術の風景、明らかになっていく人間関係の暗い部分、そういうのを渦巻状に追いながら渦巻きの中心の真相に辿り着く…3歩手前くらいまでは続きがものっそ気になってましたが。
が。
残念ながら真相解明でバーン!というカタルシスがない。
どうにも犯人の動機が弱い。単にキ印が一人いましたよで終わるのはなあ。そこまで前のめりになってたぶんん拍子抜け。読みやすさが一気に薄さに変わってしまう感じです。実際本も薄いけどな。
この手の業界の人が書く業界小説というと、本筋の外のところで、小説(虚構・娯楽)の皮を被せて世間に対する主義主張が織り込まれてたりするモンですが、あんまり愚痴っぽくないのもいいですね。エピローグのマスコミ会見のシーンはお医者さんも色々マスコミ・世間には言いたい事たまってんのね…と生ぬるい気分にはなりましたが。
まあ、残念な箇所もあるけど総合でみたらなかなか良いと思います。知らない世界の話なので業界薀蓄読むのも楽しかったス。
ところで、ついでにドラマ版キャスティング見たけども、白鳥技官に仲村トオルは無いw ドラマ版はキャラ改変がされているんだろうか?
ちなみにこの本を貸してくれた職場の人は小日向文世がイメージといっていました。私は古田新太を推したい所ですw 眼が細いという描写があったのではずしたけれども、それが無ければ阿部サダヲもはまると思う。ついでに桐生医師は佐々木蔵之介がイメージかなあ。誠実一路にも、と見せかけて裏に深い闇しょってそうにも、どっちにも振れそうな感じで似合うと思う。
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