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風の吹くまま気の向くままの生活雑記
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@銀河劇場。しばらく立て続けに通いましたが今年はこれで打ち止め! …多分。
 台風接近で雨と風が強くなる予報出ててたけど、無事に行って帰ってこられて万歳。

 週末に旅行の予定入れてるのに、上演期間が短いので、とりあえず初日ですw チラシ見たときからWヴォルフを1回の舞台で見られるなんてなんてお得!と勢い込んで夏の終わり、エリザ遠征から帰ってきて真っ先に主催先行予約の申し込みをしたというw
 
 主催先行の甲斐あってか、当たった席はK列ほぼどセンターという舞台全体がバランス良く見える超良席でした! (最前とかはライブとかはともかく何回か行くうちの1回ならいいけど、一回しか行かない場合はこのくらいの方が好き。個人の好みです)
 
 仕事を定時であがってまっすぐきたらちょっと時間に余裕があったので、オリジナルドリンク。4種あったうちの「星めぐりのうた」のノンアルコール。…アルコールだと寝そうになるというのはこないだの「緋色~」でやらかしたからなw; さっぱりしておいしかった。

 さすが初日だけあってw開幕は5分ほど押したかな。
 幕が上がると真っ白の壁と、その手前に2mちょっとくらいの高さの段が作ってあってこれも真っ白。段はほぼ舞台幅一杯で左右に階段。
 で、ここにいろいろ背景映像を投影するという。で、あとは椅子とちょっとした小道具が出たり入ったり。ごめん予算ないんだねとか思ってごめん。帝劇とはチケ代も違うしな。

 幕が開いてまずは下の段中央で荷物抱えて電車に乗ってる風のあっきー。

 ストーリーは宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」をベースにして、キャラを現代日本の青年キャラに、夏祭りを小学校の同級生が集まる同窓会に改変。列車に乗ってからの流れはほぼ原作の流れ。
 なので決して幸せな話ではないんだけど、後味が良い作品ではありました。

 ただ一幕は頭2/3カットしていいくらいの退屈さ。超キャストの無駄遣い。私がもう少し気短かだったら幕間にアンケートにボロカス書いて帰ってたところだw
 二幕になるとやっとミュージカルらしくなってきて楽しい。
 カテコは出演者総出で一曲。と進むにつれて良くはなってくるので、帰りの気分は悪くないです。

 以下ネタバレ雑感。



 幕明きは中川君。中央にぽつんと荷物抱えて座ってるのはバイトに行く途中で地下鉄に乗ってるところらしい。別のバイト先の人に遭遇してなんだかへどもど。
 「自分何してんだろ…」てきなむなしさを歌いながら、ティッシャーのバイト中のコーイチ。
 そこにスーツ着た男性が近づいてきて、話しかける。小学校時代の同級生で今日この辺で同窓会があるが、コーイチは誘われてなかったことが発覚。
 でも親友だったケイも来るかもってことでちょっと興味のあるコーイチ。ちなみにケイは法学部出て新進弁護士として出世街道を歩み中。
 売れないホストとビル清掃で稼いでて、父親が蒸発中のコーイチにはなんか近寄りがたい感じ…。
 
 こういうやりとりはふつうに芝居なんだけど、なんか台詞回しがだるい。間が悪い。白々しい「同級生との久しぶりの再会」シーンだらだらやらないで、あっきーの説明台詞でさくっと流しちゃえばいいのにと思ったな。

その後、別れて暮らしてるお母さんから「声が聞きたくなって」な電話が入ってきて、土居さんのソロ。いやー、さすがいいお声。この舞台、Wヴォルフーと一人盛り上がったてたけど、そういや土居さんもマドモアゼルモーツァルトのヴォルフだったんだっけ? モーツァルト3人そろっているとは恐ろしいw
 小さい頃の思い出語りの歌のバックに投影される子供の写真はあっきーの幼少時代の写真らしい。可愛いv
 しかし母の愛に満ちた良い曲だとは思うが、歌詞も変わらないリフレインいらない…。

 

 ただ一幕が最悪に退屈でキャストの無駄遣い感ひしひし。曲自体も盛り上がるような感じでもないし、ソロがメインでしかも長いので流れちょんぎりまくり。最初に「役者の見せ場」的ソロを持ってきましたな感じだけど、そうじゃなくて「役の見せ場」が役者の見せ場、になるようにしてほしい。歌詞とかアレンジとか変わるならまだ聞く気も持つけどしょうむないリフレインばっかりじゃつまらない。各ソロの尺を半分にしてさっさと主役二人を列車に乗せてしまうべき。あるいはもう一曲、ケイとコウイチの背中合わせですれ違ってるようなデュエットを入れるべき。二幕ラストとの対比的に。
 一幕はダンサーもおとなしい感じ(やたらと上手→下手、下手→上手の移動ばっかり)で、体力温存のために一幕は省エネモードにしてみましたって感じだったのかなあとか勘ぐってしまいます。
 やたらなパニクルーの人押しもなんか鼻についた。ソロは流れぶったぎって長いし、列車に乗ってから検札に来るシーンも
 コーイチ「パスモじゃだめ? パニクルーのチケットしか持ってません」
 車掌(パニクルーメンバーの人)「それは素晴らしい。このチケットなら天国までも行けますよ!」
 コーイチ「僕、ボーカルの人のファンなんです!」
 みたいなやりとりがあったんだけど、まあありがちなコントだし、別にいいけど、それまでで全然気分暖まってないから寒い寒い。マジイラっとした。
 別に中の人の技量がどうとかいうよりも(すごく歌上手なわけでもないけど、吉野圭吾さん的な色気のある声と、ダンスもうまくてすごい!)、んだけどなんか逆なでされる感じ。演出家のオキニなのかな、と思わせる何か。

 戻って。さわやかに育三郎君(ケイ)登場。とてもまっすぐ育ちました感のある好青年。そして彼はのっけからコーイチが好きすぎるw 同窓会、ちょっと仕事の途中だから遅くなる、っていったん引っ込んでまたやってきて時間経過を表現して、また出てくる、ってやるんだけど、遅れます連絡を上の段から電話かなんかにして、降りてきたときには宴たけなわで合流、で酔っぱらいを庇ってドン!とかにすればまだタイトにまとまったのではなかろうかなとか思ったり。

 ケイとコーイチが合流してからはちょっと盛り上がってきたけど、せっかくのデュエット「走れ走れ」も今一つ歌詞がおもしろくなくてな…。
 で、例の寒い検札コントでげんなりしてきたが、停車駅で不思議な体験をしたり、異様な乗客(ひたすら計算する人)が乗り込んできたりのあたりはちょっと面白かった。計算の人のダンスは動く映像を背景全体に投影して、それと融合する感じのダンス。映像はいい加減マトリックスも古典になったんだなあと言うような。ふた昔前くらいのみんなのうたのCGを彷彿とさせるクォリティ。しかしダンスの動き事態はそれなりに面白い。あっきーたちもちゃんと踊ってるしw というかこの二人が意外と踊るので逆にびっくりした。 で、そのシーンがおわって、なんか波の音が聞こえて、一面の水の映像。「海だ…」で幕が下りて一幕終わり。
 このとりあえず時間なのでCM、みたいな終わりかたもどうなの…。
 ちなみに一幕の間、ちょっと笑いの起こるところはあったけど、ソロの後に拍手の起こることは一回もなし。音楽が多分カラオケなので、タイミング的に取りづらいのもあるんだろうけど。

 ほんと幕間の時点ではアンケートにキャストの無駄遣いすぎ、って書いて帰ってやろうかと思ったわ~。マジで。オリジナル系はこれだからな…orz と絶望していたけど、まあクソつまらなければそれはそれで話のネタになるかな。と二幕も観ることにして待機。

 そして二幕。バラエティ番組のあのCMのちょっと前から始まるような感じで「海だ…」とか驚いてる二人のところに三人の乗客がやってくる。
 客船から降りて列車に乗り換えになったという話。何があったか聞いてくれという三人の話の再現シーン。豪華客船のダンスパーティーから氷山にぶつかっての沈没。
 このパーティーのシーンで、土居さんが歌手として歌うのがとても素敵。ケイとコーイチがはしゃいで、ワルツを踊る乗客の間をタンゴのステップでくるくる縫って行くのとか超かわいい。萌えると言ってもいいレベルw というか全体にこの二人が舞台上にそろってるだけで吸引力が違うw 兄妹役の二人も良かった。良い声。妹役の子は育三郎君とロミジュリでジュリエット役で共演したんだって? ミュージカルでスタンダードな清純派ぶりっこの綺麗なソプラノで、かわいい。叶うことならこの人のクリスティーヌ@オペラ座が聞きたい。
 この妹ちゃんとケイがいい雰囲気になってちょっとしょんぼりするコーイチがかわいい。慰めるシンガー(=土居さん)がまた優しい。この人の男爵夫人@M!が聞いてみたい…。
 しかしラブラブなデュエットはいいんだけど、その背景の回転する御花畑映像はベタすぎて笑いがww
 客船からの三人は次の駅で降りていって、また二人きり。なんとなく元気になってくるコーイチと対照的にだんだん言葉少なにうつむいてくるケイ。
 二人一緒なら怖くないと歌いながら、やがて背後の壇上から消えていくケイ。このデュエットたまらん。帰らなくて良かった…! 自分の貧乏性をほめてやりたい。


 そして「銀河ステーション、銀河ステーション」のアナウンスで目を覚ましたコーイチ。仕事先の駅のベンチで居眠りこいてたらしい。隣にケイはいなくて、戸惑っていると携帯が鳴る。
 ケイが事故ったという知らせ。
 病院に駆けつけるも時すでに遅く、ケイのお父さんが出迎えてくれる。そして、コーイチの父から最近連絡があったことを教えてくれる。
 ケイとの不思議な旅の思い出をかみしめつつ、ちょっと前向きになったコーイチはバイト暮らしを精算して母の待つ実家に帰ることにして、みんなにさよなら言っておわり。

 だいたいそんな感じ。
 で、カテコで拍手で終わりかなーとおもったら、カテコの後に演者全員もう一曲~。これがさー、もう歌担当6人誰とってもいい声でさー、ほんと耳の栄養って感じでした。耳福。耳福。
 曲が終わって幕がおりて客電ついても拍手がやまないのは…ここらへんのお客さんはやっぱ帝劇とかあの辺で鍛えられているんでしょうかと思ったりw …最近行った舞台、だいたい客電ついたらおとなしく帰るお客さんのがおおいようなのばっかりだっったからさーw;
 最後はスタオベでしたが、これは終わりがよかったからかねー。個人的にはほぼ二幕の後半以降のための拍手でしたww

 しかし一幕に比して、短い幻想シーンをつないでいく二幕はましだったな~とおもうにつけ、演出家はやっぱ振付師さんなんだなあと。幻想性のある短いシーンの演出はお得意でも、平坦な日常会話パートみたいなところは苦手なのかなと思ったり。

 楽曲に関しては、歌い手が5割盛りくらいに聴かせてる感じで、一曲ずつはそれなりにいいんだけど並べるともったりしてるというか平板な印象。歌詞も月並み。言葉の選び方に安易さを感じる。翻訳ミュージカルと違って、最初から日本語の歌詞だと1音に3音節とかやらずに1音1音節で当てられちゃうから間延びしちゃうのかなー。

 ミュージカル(芝居)と考えるとあれだけど、なんとなくストーリーのついたコンサート、くらいに考えればまあ上等なのかもしれない。
 惜しむらくは上演期間の短さよ。あと一週間くらいあれば、多少の手直しで程良くメリハリもついたりした可能性もあるかなあと思ってもう一回くらい行ったのにw

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