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@シアター1010。マチソワ。
アンドレなので3時間越えは折込済みだったけども、初日が休憩込み3時間40分と聞いた時点でマチソワで大丈夫かなあ…と結構不安になったのことですよ! まあそういいつつ先月も全労災ホールの硬い椅子でリンカネ再演をマチソワしたんだから何とかなるかー…と乾いた笑いを浮かべつつ行ってきました。
とりあえず、結果としては何とかなりました。1010ホールは動線は丸井の入り口から含めて微妙だけど(劇場に行く方はこっち、的に駅からエレベータに誘導されてるのにエレベーターは少なくて、混んでくると車椅子とベビーカー優先だからエスカレーターか階段使えといわれる。そして店内のエスカレーターが二本あるけど、奥側は9階止まりでもう1本に移動か階段になる。ちょっとヒドイ。入場時間帯くらいはエレベータ一基くらい劇場優先運用とかして欲しい)
んで昼公演は開場12:30~とかのはずだが物販列がすごいことになっているというので気持ち早めに…12:00ごろに到着。既にロビー開場してて、意外と人いない…?買物楽勝?とか一瞬思ったら全然そんなことはなく。ロビー奥のサイド扉前の細い通路にぎっしり人が並んでたんでした(;´д`)トホホ…
とりあえずサントラと戯曲本買えればいいやーと思っていたのですが(パンフは夜公演のプレミアシートのおまけなのでおあずけ)、サントラ&パンフはそれだけ列の方に売りに来てくれてて、待ってる間にゲット。しかし戯曲本は売り切れorz 一応確認したら、夜公演分はまた別に確保してあるらしいのでそっちに期待。ていうかサイン無しの売ってくれればいいのに~。私は本が読みたいだけなんだ…。
まあそんなこんなで暇つぶししてるうちに入場開始。
マチネは2階の前方サイド。1010ホールの2階は1階の通路も見えて良いな! ただサイドだと、通路正面の柵が視界の端っこにかかってしまう~。まあ見えるけど! 見えるけども!
トークショー付き追加公演でチケ発売時は瞬殺もいいところでしたが、さすがに平日の昼間だけあってか、2階にも1階にもぽつぽつ空席がありました。
そして空調がエコのせいかなんなのか全然冷房効いてなくてじわーーっと暑かったです…。
というわけで本編。以下ネタバレ全開なのでご注意。
全作と同じく水の音から開始。今回は曹操と夏侯惇。「天の下にある名前をあのガキどもより先に教えてやるよ」と、意味深な会話から。
曹操軍に業もちはいるのか? いるとしたらそれは誰なのか? は前回のリンカネ終わった後の主要な考察ネタの一つでしたがさてそれがわかるのか、とわくわくする幕開きでした。
んで今回「赤壁の戦い」がベースのお話ということで、長江を挟んで対峙する曹軍と孫・劉連合軍というシチュエーションのため、船っぽい可動式セットとスモークが多用されてて、セッティング大変そうでした~。上の方からだと、サンボの人々が人力で動かしているのと、前列3列分くらいの人たちがスモークに埋もれているのが良く見えました(;´∀`) もしかして1Fが寒いからこそのこの設定温度なのかしらと2Fでじんわり汗かきながら見ていたのことですよ。
ストーリーは、呉の降伏派説得、曹操からの手紙(狩りをしようってやつ)、十万本の矢の詐取、龐統の暗躍(でも連環はしない)、黄蓋の佯降(でも苦肉の計はなし。曹軍に鞭打ちされる)あたりの赤壁のポイントイベントを適宜取捨選択改変しつつ進行して、結局うやむやのうちに痛みわけみたいな感じで船焼いて停戦して、ラストはなんか孔明と曹操が馴れ合った感じで終わり。まあ、作・演出の西田さんが曹操という時点で、演義的にコテンパンに大負けして「ぐぬぬ…」ってなる曹操は無いよねwと思っていたのでそこは予想の範囲内。
しかし、冒頭のわくわく感は段々としぼんでいくのでした。
まず時系列がイマイチ混乱してたなー。孫軍は降伏か抗戦かで悩むのは1回にしとこうぜ。一回「戦だー!」ってなったあとに「やっぱやる気ない→戦だー!」の流れを挟むもんだから「は? さっき決めたんじゃなかったの?」ってなる。
あと気になったのは長江の狭さw 一応長江の北岸南岸ということになってるはず(と思って観てる)のに、曹軍の人たちがあまりに気軽にひょいひょい孫軍に殴りこんでくるもんだから、実は長江って幅3メートルくらいしかないんじゃないのって感じ(;´∀`) 十万本の矢のイベントがはさんであったけど、とてもとってつけたようだよw;
オリジナルの追加エピソードとしては竜生九子がらみで周瑜さんが作戦半ばで斃れる(TдT) これは色々とひどかった…。ただの周瑜ファン的視点からはただでさえ後の長くない寿命を縮めやがってー!というのも大いにあるけど、それ抜きにしても、孔明に「呉を頼む」とか劉備に「呂蒙見守ってくれ、代りに荊州をやる」とか、とんだ売国奴な言動させるってどうなの…。孫呉と劉備たちは一時的に同盟してるだけでそんな密接に親しい間柄でもないような。元の三国志は当然、リンカネの段階でもそんな風にガッチリ信頼の絆が結ばれてるようには見えないんだけど。 三国志抜きのオリジナルの国でやってたとしても1国のNo.2がヨソの軍団のNo.2にそんな発言するってありえなくない?
一幕の最後がその孔明に呉を託す発言で、「なんだそれ」と思ってスッと何かが醒めてしまったので二幕の泣きポイントであろう周瑜さんの死亡シーンでも「呉を頼むとか荊州やるとか劉備軍に寝返ったみたいな発言しといてなんで孫権に天下取れとか言ってんだろう。わけわからん」とか泣くどころかイラッとしていた。なんだかな…。
それと、趙雲の曹軍に寝返り→復帰イベントが追加。
リンカネ趙雲は関羽を少し吸収してるらしく、「以前曹軍にいて曹操に熱烈に勧誘されていた」過去もち。それを劉備たちには秘密にしていたのだけど、いつの間にか南岸にやってきていた(らしい)曹操に「甘夫人を殺したのは孔明」と告げられ、孔明が自らの業の作用で甘夫人は死んだのだろうと認めると、曹軍に寝返るっていうまさかの展開(;゚Д゚) 結局は黄忠さんと虫夏にほだされて劉備軍に復帰するんだけど。
三国ヲタとしては、趙雲が劉備や孔明を裏切るという時点でもうすでにありえない!となるわけですが、それを抜いても主君の嫁に横恋慕した挙句、真偽も定かでない「業」とやらのせいで彼女が死んだというのを信じて(直接の死因は自害なのは目の前で見てる)敵方に寝返った挙句、またヨソの小娘(小喬だけど)の声色で甘夫人の言葉を繰り返されてまたこっちに寝返ってくる男ってちょっとどうかと思うのだけど……。どんだけ恋愛脳よ。
まあ多分、西田さん的にはここは夏虫の見せ場であって、趙雲はおまけなのだろうなーという気がしますけど。
今回のシナリオは「(運命・宿命的なものに)抗うこと」がメインテーマだったのだとおもいます。で、一連の寝返りエピソードは、ただヒトに業をおっかぶせる宿命・運命の化身である竜生九子の夏虫が「自分の意思で」自分が選んだ人間に過度の協力をする、それが彼女の「生まれ変わり・生まれなおし」という見せ場のシーンのためのお膳立てで、そうやって彼女が変わることがシナリオ的に重要だったんかなーというのは想像付くんだけど…だけど、でもこれいらないわ(;´∀`) このひとくさりをまるっと削ったら時間も3時間で収まって適度な按配になったんじゃないのかなー、と思ってしまいます。
エピソード的に前のリンカネの焼き直しというか対になるように作ってるらしいので、夏虫のエピソードもリンカネでは甘夫人を操って結果的に死に追いやる(趙雲に絶望を与える)→甘夫人の声色で趙雲に生への希望を与えるって風にしたかったんだろうけどね(ああ、冒頭の「生まれ変わりの逆をいく」てそういうことか! 前作リンカネのネタで同ネタ逆パターンなのね。←書いてて気がついた)。
とかまあ、まず文句から入るくらいには不満点の少なくない作品でしたが、基本的な方向としては面白かったでいいんじゃないかと…どうでしょうね?wって感じです。
相変わらずスピード感のある殺陣は見応えあるし、新キャラのキャラ立ては漫画っぽく判りやすいw お約束の笑いどころもあり、意外な展開もあり、音楽もいい(でも今回ボーカル曲の多用がちょっと耳につくかなー)、長丁場、意外と飽きずに観ていました。
カーテンコールは孔明以外全員が既に並んで待機、真ん中から孔明先生が出てきて、ありがとうございましたーと一礼しておしまいのあっさり仕様。
幕が降りて、客電とともに客席の時計がついたのが16:39。開幕は時間どおりの13:00だったのでやっぱり3時間40分。初日はそれで退館時間ギリギリだったらしいので、縮めてくるかと思ったら変わってなかったのね(;´∀`)
急遽追加された金曜マチネは売行きに不安があったものか、トークショーのおまけつきでした。トークショーやるって決めた時点では、まさかこんなに長くなるって思ってなかったんだろうなー…。昼夜2公演だというのに役者さんはちょっと気の毒だ。お疲れ様です。ありがとう。
トークショー出演者は、司会:西田さんで、誠治郎さん(趙雲)、広瀬君(夏侯惇)、洋二郎さん(張飛)、佐久間さん(劉備)。(下手がわから着席順)
10分くらいの待機の後、テーマ曲とともに再び幕が開いて、下手に立つ西田さん。に呼ばれる格好で後の4人入場。稼動セットの階段部分を椅子代わりに着席。普通に三人座ったら佐久間さんがあぶれてしまって床に体育座りになってしまったので、詰めてあげて4人でぎゅっと座るw 「かわいいやねw」とか突っ込まれるw
まずは「開幕してみてどうですか」の質問。
誠治郎さん:気合入りすぎてOPでいきなり槍を落として、そっからもう全部手順とか飛んでしまったという話w
以前戦国BASARAのときにも同じように真っ白になって、そのときは逃げたんだけど、今回は逃げちゃダメだ、次の広瀬君に繋ぐために、とりあえず周りの敵みんな斬ろうってやって、そしたらSEの岩崎さんやアンサンブルの皆がちゃんと合わせてくれてたんで、ありがとう・ごめんなさーい!(;><)と思いながらも「じゃあ槍回したらどうかなw」とか妙に落ち着いてやってたそうです。でも後で袖で土下座だったらしいw
でも今日はちゃんとできましたー、とのこと。
広瀬君:まず話を聞いてないw 稽古のときから毎日すげーなー、と思ってて、本番始まってもう一瞬一瞬がすげーなーと思ってます。みたいな茫洋とした感想。
洋二郎さん:「洋二郎はどう?」って振られたら、「ちょっとその前に」と立ち上がって上手の袖からもう一個セットを引っ張り出してくる。「なんか立ってられると落ち着かないんで」「すごく尊敬してる人なんで」と西田さんを座らせる。気遣いの人だ。こういう人は出世するよねー。頑張れ洋二郎さん。
そこで時間食って本人のコメントは「まだこれからなんで、頑張ります」てきなひとこと。
佐久間さん:8月のリンカネは再演だったから、ある程度はお客さんの反応とか手ごたえとかも予想ついて安心だったけど、リバースは新作で、劇場も大きいところになって、どうかなって思ったんですけど、初日に緞帳開いて、最初に客席見える西田さん羨ましいなって思った。とかなんとかを訥々と。
そしたら西田さんに「佐久ちゃんてすごく真面目でいい人なんだけど、真面目すぎて丁寧に話そうとして段々趣旨がずれていくよね(;´∀`)」と突っ込まれていたw
西田さん:初日失敗談w 今回は自分自身も曹操って役で出てて、趙雲を引き込んで物語にうねりを与えるっていう重大な役目をもっていて、そのきっかけの「甘夫人は孔明に殺された」って言う台詞をテンション上がり過ぎて「孔明は甘夫人に殺された」って言ってしまって、コリャやばいとおもって、あ、でも曹操深い事言うしな、って思って「逆と言っておこう」(重々しい感じで)って足したら、それを受ける趙雲の台詞がまさに「…何を言っている」がはまりすぎて受けたとかww;
で、こうやってネタにして笑ってるけど、誠治郎さん、初日の夜は悔しくて涙で枕を濡らしたらしいです。
そして初日色々あって反省して明日から頑張ろうっていってたところで、佐久間さんだけが上機嫌で「今日大体何点だった?」って聞いたら「大体満点かな☆」って言ってたという話w
「因みに今日は何点?」と西田さんに聞かれて佐久間さん「んー今日はちょっと荒くなってどう考えても95点」と。「自分に甘すぎるよね!」と盛大に突っ込まれるww
途中から袖で様子を窺っていたらしい椎名君と浅沼さんが乱入。二人にも初日の印象。
椎名君:ストップモーションの悪戯タイムが楽しいw あと、曹操が瀕死って聞いてぼろぼろ泣くところがなんか新鮮だった、とか。
因みに今日の悪戯タイムの話で、誠治郎さん、「前に出されてなんかするのかなと思ったら、ずーっと耳元で(広瀬君が)特に何するでもなく『誠二郎君、誠二郎君』てずっと囁いててなんの辱めかw」って暴露すると黄色い歓声が上がるw たしか他には曹操さんにピンクのふわふわのクマ耳帽子をかぶせられ…るところで西田さんの手が届かなくてかがまされたりとかしてたようなw その後かな。
浅沼さん:自分が作るときはシチュエーションコメディが多いので、こんな場面転換とかしまくる舞台で、アンサンブルすげーなーって。で、船で登場のシーンでセットに乗って運んで貰ったとき、何かにぶつかって、ガン!とムチウチなりそうになったことがあって、「落ち着いて、だいじょうぶだからね(猫撫で声)」て言ったんだけど、またガン!てきて、「おい!」ていったらアンサンブルの子、おにぎり食べながら「サーセンしたー」だって(w# と暴露w あれは運ぶほうはもちろん乗ってるのも大変なのね(;´∀`)
米倉さん話。西田さんがもう米倉さんべた褒めw ほかの面子も乗っかって米倉さんすごいよねエピソードを語りはじめる。と、楽屋で聞いてて恥ずかしくなったらしい米倉さん、バスローブ姿で下手袖に登場。「あんまり褒められて恥ずかしいからこういう姿も出して落としとこうかなって…」とのことですが、落ちてないですw むしろ猫もって来てー、ブランデーもって来てーなどといわれてしまう始末ww 米倉さん面白いw
そんなこんなであっという間に終了時間。10分程度で17:00には終わるかと思ったら5分過ぎてたw;
拍手とともに会場でて、夜の部待ち。こんどこそ戯曲本買うーと思って並ぼうと思ったら既に長蛇の列(;・∀・) こりゃ今回もダメかもね、と思ったら前方に夜のみ観劇予定のお友達が既に並んでいたので(トークショーが中々終わらなくてだいぶヤキモキしてたらしい(;´∀`))、お願いしてしまいました。そして無事にゲット。わーい。ありがとう~~。
しかし西田さん、忙しい中頑張って1冊でも多くサインしてくれようとした心意気は想像付くけど、サイン、子供の落書きにしか見えません(;´Д`)
そして夜の部。
KちゃんとNさんも合流して軽く食べつつ開場待ち。なんと夜公演は退館時間の都合で休憩なしという緊急事態。その代わり、上演中にトイレ行っていい時間作って良いよって言うからー、とトークショーでは西田さんいってらしたがはてさて~。
夜の部の話は次で。
アンドレなので3時間越えは折込済みだったけども、初日が休憩込み3時間40分と聞いた時点でマチソワで大丈夫かなあ…と結構不安になったのことですよ! まあそういいつつ先月も全労災ホールの硬い椅子でリンカネ再演をマチソワしたんだから何とかなるかー…と乾いた笑いを浮かべつつ行ってきました。
とりあえず、結果としては何とかなりました。1010ホールは動線は丸井の入り口から含めて微妙だけど(劇場に行く方はこっち、的に駅からエレベータに誘導されてるのにエレベーターは少なくて、混んでくると車椅子とベビーカー優先だからエスカレーターか階段使えといわれる。そして店内のエスカレーターが二本あるけど、奥側は9階止まりでもう1本に移動か階段になる。ちょっとヒドイ。入場時間帯くらいはエレベータ一基くらい劇場優先運用とかして欲しい)
んで昼公演は開場12:30~とかのはずだが物販列がすごいことになっているというので気持ち早めに…12:00ごろに到着。既にロビー開場してて、意外と人いない…?買物楽勝?とか一瞬思ったら全然そんなことはなく。ロビー奥のサイド扉前の細い通路にぎっしり人が並んでたんでした(;´д`)トホホ…
とりあえずサントラと戯曲本買えればいいやーと思っていたのですが(パンフは夜公演のプレミアシートのおまけなのでおあずけ)、サントラ&パンフはそれだけ列の方に売りに来てくれてて、待ってる間にゲット。しかし戯曲本は売り切れorz 一応確認したら、夜公演分はまた別に確保してあるらしいのでそっちに期待。ていうかサイン無しの売ってくれればいいのに~。私は本が読みたいだけなんだ…。
まあそんなこんなで暇つぶししてるうちに入場開始。
マチネは2階の前方サイド。1010ホールの2階は1階の通路も見えて良いな! ただサイドだと、通路正面の柵が視界の端っこにかかってしまう~。まあ見えるけど! 見えるけども!
トークショー付き追加公演でチケ発売時は瞬殺もいいところでしたが、さすがに平日の昼間だけあってか、2階にも1階にもぽつぽつ空席がありました。
そして空調がエコのせいかなんなのか全然冷房効いてなくてじわーーっと暑かったです…。
というわけで本編。以下ネタバレ全開なのでご注意。
全作と同じく水の音から開始。今回は曹操と夏侯惇。「天の下にある名前をあのガキどもより先に教えてやるよ」と、意味深な会話から。
曹操軍に業もちはいるのか? いるとしたらそれは誰なのか? は前回のリンカネ終わった後の主要な考察ネタの一つでしたがさてそれがわかるのか、とわくわくする幕開きでした。
んで今回「赤壁の戦い」がベースのお話ということで、長江を挟んで対峙する曹軍と孫・劉連合軍というシチュエーションのため、船っぽい可動式セットとスモークが多用されてて、セッティング大変そうでした~。上の方からだと、サンボの人々が人力で動かしているのと、前列3列分くらいの人たちがスモークに埋もれているのが良く見えました(;´∀`) もしかして1Fが寒いからこそのこの設定温度なのかしらと2Fでじんわり汗かきながら見ていたのことですよ。
ストーリーは、呉の降伏派説得、曹操からの手紙(狩りをしようってやつ)、十万本の矢の詐取、龐統の暗躍(でも連環はしない)、黄蓋の佯降(でも苦肉の計はなし。曹軍に鞭打ちされる)あたりの赤壁のポイントイベントを適宜取捨選択改変しつつ進行して、結局うやむやのうちに痛みわけみたいな感じで船焼いて停戦して、ラストはなんか孔明と曹操が馴れ合った感じで終わり。まあ、作・演出の西田さんが曹操という時点で、演義的にコテンパンに大負けして「ぐぬぬ…」ってなる曹操は無いよねwと思っていたのでそこは予想の範囲内。
しかし、冒頭のわくわく感は段々としぼんでいくのでした。
まず時系列がイマイチ混乱してたなー。孫軍は降伏か抗戦かで悩むのは1回にしとこうぜ。一回「戦だー!」ってなったあとに「やっぱやる気ない→戦だー!」の流れを挟むもんだから「は? さっき決めたんじゃなかったの?」ってなる。
あと気になったのは長江の狭さw 一応長江の北岸南岸ということになってるはず(と思って観てる)のに、曹軍の人たちがあまりに気軽にひょいひょい孫軍に殴りこんでくるもんだから、実は長江って幅3メートルくらいしかないんじゃないのって感じ(;´∀`) 十万本の矢のイベントがはさんであったけど、とてもとってつけたようだよw;
オリジナルの追加エピソードとしては竜生九子がらみで周瑜さんが作戦半ばで斃れる(TдT) これは色々とひどかった…。ただの周瑜ファン的視点からはただでさえ後の長くない寿命を縮めやがってー!というのも大いにあるけど、それ抜きにしても、孔明に「呉を頼む」とか劉備に「呂蒙見守ってくれ、代りに荊州をやる」とか、とんだ売国奴な言動させるってどうなの…。孫呉と劉備たちは一時的に同盟してるだけでそんな密接に親しい間柄でもないような。元の三国志は当然、リンカネの段階でもそんな風にガッチリ信頼の絆が結ばれてるようには見えないんだけど。 三国志抜きのオリジナルの国でやってたとしても1国のNo.2がヨソの軍団のNo.2にそんな発言するってありえなくない?
一幕の最後がその孔明に呉を託す発言で、「なんだそれ」と思ってスッと何かが醒めてしまったので二幕の泣きポイントであろう周瑜さんの死亡シーンでも「呉を頼むとか荊州やるとか劉備軍に寝返ったみたいな発言しといてなんで孫権に天下取れとか言ってんだろう。わけわからん」とか泣くどころかイラッとしていた。なんだかな…。
それと、趙雲の曹軍に寝返り→復帰イベントが追加。
リンカネ趙雲は関羽を少し吸収してるらしく、「以前曹軍にいて曹操に熱烈に勧誘されていた」過去もち。それを劉備たちには秘密にしていたのだけど、いつの間にか南岸にやってきていた(らしい)曹操に「甘夫人を殺したのは孔明」と告げられ、孔明が自らの業の作用で甘夫人は死んだのだろうと認めると、曹軍に寝返るっていうまさかの展開(;゚Д゚) 結局は黄忠さんと虫夏にほだされて劉備軍に復帰するんだけど。
三国ヲタとしては、趙雲が劉備や孔明を裏切るという時点でもうすでにありえない!となるわけですが、それを抜いても主君の嫁に横恋慕した挙句、真偽も定かでない「業」とやらのせいで彼女が死んだというのを信じて(直接の死因は自害なのは目の前で見てる)敵方に寝返った挙句、またヨソの小娘(小喬だけど)の声色で甘夫人の言葉を繰り返されてまたこっちに寝返ってくる男ってちょっとどうかと思うのだけど……。どんだけ恋愛脳よ。
まあ多分、西田さん的にはここは夏虫の見せ場であって、趙雲はおまけなのだろうなーという気がしますけど。
今回のシナリオは「(運命・宿命的なものに)抗うこと」がメインテーマだったのだとおもいます。で、一連の寝返りエピソードは、ただヒトに業をおっかぶせる宿命・運命の化身である竜生九子の夏虫が「自分の意思で」自分が選んだ人間に過度の協力をする、それが彼女の「生まれ変わり・生まれなおし」という見せ場のシーンのためのお膳立てで、そうやって彼女が変わることがシナリオ的に重要だったんかなーというのは想像付くんだけど…だけど、でもこれいらないわ(;´∀`) このひとくさりをまるっと削ったら時間も3時間で収まって適度な按配になったんじゃないのかなー、と思ってしまいます。
エピソード的に前のリンカネの焼き直しというか対になるように作ってるらしいので、夏虫のエピソードもリンカネでは甘夫人を操って結果的に死に追いやる(趙雲に絶望を与える)→甘夫人の声色で趙雲に生への希望を与えるって風にしたかったんだろうけどね(ああ、冒頭の「生まれ変わりの逆をいく」てそういうことか! 前作リンカネのネタで同ネタ逆パターンなのね。←書いてて気がついた)。
とかまあ、まず文句から入るくらいには不満点の少なくない作品でしたが、基本的な方向としては面白かったでいいんじゃないかと…どうでしょうね?wって感じです。
相変わらずスピード感のある殺陣は見応えあるし、新キャラのキャラ立ては漫画っぽく判りやすいw お約束の笑いどころもあり、意外な展開もあり、音楽もいい(でも今回ボーカル曲の多用がちょっと耳につくかなー)、長丁場、意外と飽きずに観ていました。
カーテンコールは孔明以外全員が既に並んで待機、真ん中から孔明先生が出てきて、ありがとうございましたーと一礼しておしまいのあっさり仕様。
幕が降りて、客電とともに客席の時計がついたのが16:39。開幕は時間どおりの13:00だったのでやっぱり3時間40分。初日はそれで退館時間ギリギリだったらしいので、縮めてくるかと思ったら変わってなかったのね(;´∀`)
急遽追加された金曜マチネは売行きに不安があったものか、トークショーのおまけつきでした。トークショーやるって決めた時点では、まさかこんなに長くなるって思ってなかったんだろうなー…。昼夜2公演だというのに役者さんはちょっと気の毒だ。お疲れ様です。ありがとう。
トークショー出演者は、司会:西田さんで、誠治郎さん(趙雲)、広瀬君(夏侯惇)、洋二郎さん(張飛)、佐久間さん(劉備)。(下手がわから着席順)
10分くらいの待機の後、テーマ曲とともに再び幕が開いて、下手に立つ西田さん。に呼ばれる格好で後の4人入場。稼動セットの階段部分を椅子代わりに着席。普通に三人座ったら佐久間さんがあぶれてしまって床に体育座りになってしまったので、詰めてあげて4人でぎゅっと座るw 「かわいいやねw」とか突っ込まれるw
まずは「開幕してみてどうですか」の質問。
誠治郎さん:気合入りすぎてOPでいきなり槍を落として、そっからもう全部手順とか飛んでしまったという話w
以前戦国BASARAのときにも同じように真っ白になって、そのときは逃げたんだけど、今回は逃げちゃダメだ、次の広瀬君に繋ぐために、とりあえず周りの敵みんな斬ろうってやって、そしたらSEの岩崎さんやアンサンブルの皆がちゃんと合わせてくれてたんで、ありがとう・ごめんなさーい!(;><)と思いながらも「じゃあ槍回したらどうかなw」とか妙に落ち着いてやってたそうです。でも後で袖で土下座だったらしいw
でも今日はちゃんとできましたー、とのこと。
広瀬君:まず話を聞いてないw 稽古のときから毎日すげーなー、と思ってて、本番始まってもう一瞬一瞬がすげーなーと思ってます。みたいな茫洋とした感想。
洋二郎さん:「洋二郎はどう?」って振られたら、「ちょっとその前に」と立ち上がって上手の袖からもう一個セットを引っ張り出してくる。「なんか立ってられると落ち着かないんで」「すごく尊敬してる人なんで」と西田さんを座らせる。気遣いの人だ。こういう人は出世するよねー。頑張れ洋二郎さん。
そこで時間食って本人のコメントは「まだこれからなんで、頑張ります」てきなひとこと。
佐久間さん:8月のリンカネは再演だったから、ある程度はお客さんの反応とか手ごたえとかも予想ついて安心だったけど、リバースは新作で、劇場も大きいところになって、どうかなって思ったんですけど、初日に緞帳開いて、最初に客席見える西田さん羨ましいなって思った。とかなんとかを訥々と。
そしたら西田さんに「佐久ちゃんてすごく真面目でいい人なんだけど、真面目すぎて丁寧に話そうとして段々趣旨がずれていくよね(;´∀`)」と突っ込まれていたw
西田さん:初日失敗談w 今回は自分自身も曹操って役で出てて、趙雲を引き込んで物語にうねりを与えるっていう重大な役目をもっていて、そのきっかけの「甘夫人は孔明に殺された」って言う台詞をテンション上がり過ぎて「孔明は甘夫人に殺された」って言ってしまって、コリャやばいとおもって、あ、でも曹操深い事言うしな、って思って「逆と言っておこう」(重々しい感じで)って足したら、それを受ける趙雲の台詞がまさに「…何を言っている」がはまりすぎて受けたとかww;
で、こうやってネタにして笑ってるけど、誠治郎さん、初日の夜は悔しくて涙で枕を濡らしたらしいです。
そして初日色々あって反省して明日から頑張ろうっていってたところで、佐久間さんだけが上機嫌で「今日大体何点だった?」って聞いたら「大体満点かな☆」って言ってたという話w
「因みに今日は何点?」と西田さんに聞かれて佐久間さん「んー今日はちょっと荒くなってどう考えても95点」と。「自分に甘すぎるよね!」と盛大に突っ込まれるww
途中から袖で様子を窺っていたらしい椎名君と浅沼さんが乱入。二人にも初日の印象。
椎名君:ストップモーションの悪戯タイムが楽しいw あと、曹操が瀕死って聞いてぼろぼろ泣くところがなんか新鮮だった、とか。
因みに今日の悪戯タイムの話で、誠治郎さん、「前に出されてなんかするのかなと思ったら、ずーっと耳元で(広瀬君が)特に何するでもなく『誠二郎君、誠二郎君』てずっと囁いててなんの辱めかw」って暴露すると黄色い歓声が上がるw たしか他には曹操さんにピンクのふわふわのクマ耳帽子をかぶせられ…るところで西田さんの手が届かなくてかがまされたりとかしてたようなw その後かな。
浅沼さん:自分が作るときはシチュエーションコメディが多いので、こんな場面転換とかしまくる舞台で、アンサンブルすげーなーって。で、船で登場のシーンでセットに乗って運んで貰ったとき、何かにぶつかって、ガン!とムチウチなりそうになったことがあって、「落ち着いて、だいじょうぶだからね(猫撫で声)」て言ったんだけど、またガン!てきて、「おい!」ていったらアンサンブルの子、おにぎり食べながら「サーセンしたー」だって(w# と暴露w あれは運ぶほうはもちろん乗ってるのも大変なのね(;´∀`)
米倉さん話。西田さんがもう米倉さんべた褒めw ほかの面子も乗っかって米倉さんすごいよねエピソードを語りはじめる。と、楽屋で聞いてて恥ずかしくなったらしい米倉さん、バスローブ姿で下手袖に登場。「あんまり褒められて恥ずかしいからこういう姿も出して落としとこうかなって…」とのことですが、落ちてないですw むしろ猫もって来てー、ブランデーもって来てーなどといわれてしまう始末ww 米倉さん面白いw
そんなこんなであっという間に終了時間。10分程度で17:00には終わるかと思ったら5分過ぎてたw;
拍手とともに会場でて、夜の部待ち。こんどこそ戯曲本買うーと思って並ぼうと思ったら既に長蛇の列(;・∀・) こりゃ今回もダメかもね、と思ったら前方に夜のみ観劇予定のお友達が既に並んでいたので(トークショーが中々終わらなくてだいぶヤキモキしてたらしい(;´∀`))、お願いしてしまいました。そして無事にゲット。わーい。ありがとう~~。
しかし西田さん、忙しい中頑張って1冊でも多くサインしてくれようとした心意気は想像付くけど、サイン、子供の落書きにしか見えません(;´Д`)
そして夜の部。
KちゃんとNさんも合流して軽く食べつつ開場待ち。なんと夜公演は退館時間の都合で休憩なしという緊急事態。その代わり、上演中にトイレ行っていい時間作って良いよって言うからー、とトークショーでは西田さんいってらしたがはてさて~。
夜の部の話は次で。
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