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風の吹くまま気の向くままの生活雑記
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 平日ソワレが6時開演とか子役がいるわけでもないのにありえない…。といいつつ会社早退していって来ましたよええ。←ダメな大人 …仕事はちゃんと一区切りつけたからいーんだもーん。

 赤坂Actは四季時代のプレハブ小屋はオペラ座だ美女野だと結構通いましたが、赤坂サカスになってからはコレが初めて。地下鉄の駅からひたすら登って入ったら入ったでぐるぐる下る。1階席と2階席の高低差は下から見る限り結構激しくて、上から見下ろすのも気分よさそーと思ったり。そういや蜉蝣峠の感想で「峠というよりは谷底の話のようでした(大意)」というのを見たなあ。実際行ってみてさもありなんという気になりましたw

 で、行ってみて席ついたらば、4列目どセンターでビビッたw; Kちゃんありがとう。マジありがとう。そりゃもう脚が良く見える席で、着流しで褌はためかせて立ち回りするつっつんの太腿堪能してきたよw いやーいい脚(*´Д`) 
 舞台は江戸時代(天保の改革とか言ってたから多分その辺)、とある地方の貧しい農村と、峠と、宿場町。
 陽炎の立つ峠はまんま「蜉蝣峠」と呼ばれていて、そこに阿呆の男が一人。蜉蝣峠の闇太郎と名乗るその男は自分の名前以外の何もかもを忘れている。峠で出会った銀之助という旅役者くずれと共に「ろまん街(看板の「ま」の字が落っこちて「ろんがい」)という宿場に辿り着き、そこで己の過去を取り戻し、失っていく物語。
 というとちょっとかっこよさげだけど、しょっぱなからう●こち●こ連発のクドカン節炸裂。正直ちょっと引いたw; 小道具(衣装)ち●こが結構それっぽかったけどゲキシネ/DVDのときにはモザイクかかるのかとか余計なことが気になったりw
 初っ端から楽屋落ち系コントだったりいきなり堤さんが軍鶏のきぐるみで出てきたり、…で?って感じで( ゚д゚)ポカーンとしてたら峠を降りて町へ行こうってなってやっと話が動く感じ。掴みは微妙。

 ろまん街はここを仕切っていた大物やくざ先代のうずらの親分亡き後の跡目をめぐって「天晴組」と「立派組」の二派に分かれて抗争の日々。仏にも見捨てられた町として、町の入り口の門に坊さんの首吊り死体が下がってたり、抗争で切り落とされた下っ端の腕を食料にしたりとなかなか荒んでいる様子(;´Д`)
 で、天晴の元には闇太郎の幼馴染で、将来を言い交わした仲だったというお泪という娘がいて、闇太郎は彼女の記憶にすがるようにして新しい自分を作り上げ、お泪と恋に落ち、紆余曲折の末、ある意味町の英雄として(立派を追い出して)町の半分を仕切る立場になり、お泪と所帯を持ってめでたしめでたし。と言うところまでが一幕。

 で、幸せを手に入れたら利子つけて回収されるかなーと思ったら案の定。この辺Tommyとかメタマク連想するなー。そういやメタマクもクドカンだったっけか。

 闇太郎は本当は「闇太郎」ではなく、お泪の親の敵であり、伝説の殺人鬼大通り魔だったことが次々と暴露されていく。
 闇太郎は松永某という没落した武家の息子で、領主&うずらの親分に母親をレイプの上殺された恨みでかっとなってその場にいた者、行き会ったものをことごとく惨殺して逃走、ショックで記憶をなくしたとか封印したとかそんな感じだったらしい。で、町からの逃亡時、「蜉蝣峠で誰かを待つんだろう?」とかって言われたことだけ覚えてて、それからずっと蜉蝣峠にすみついていたとのこと。

 一度は夫婦として契り交わしたとはいえ親の仇、そんな男に身を任せたことが口惜しい、と闇太郎に刃を向けるお泪。そのお泪をかきくどく闇太郎に最終的にはほだされるお泪。この揺れる女心というか女の業の哀しさの芝居が割と良かったなー。高岡早紀GJ!
 蜉蝣峠で待て、とお泪を逃がした「闇太郎」は天晴との最終決戦。満身創痍になりながらも天晴を倒し、蜉蝣峠へと向かう。

 一方、蜉蝣峠ではお泪が闇太郎の幻を見ている。旅姿で通りすがる銀之助が律儀に待つお泪に軽口を利いて去っていく。そしてぐるりと回り舞台が回って、峠のふもとで闇太郎は道に立つ陽炎に母の面影を見ながら息絶える。峠の(多分)天辺ではお泪はまだ闇太郎に気付かない。
 といったところで幕。


 こうやってあらすじ抜いてみるとただの悲恋物なんだけどな。でもって「人間なんて皆陽炎(=自分に都合のいい幻)見ながら蜉蝣のようにはかない人生生きてんだぜ」みたいなシニカル感もあるんだけどな。…とにかくギャグパートと人物設定がとっ散らかった感じでまとまり悪い。誰も幸せにならない後味の悪さと消化不良感が胃に重いです。設定的には特に破綻はないんだけど、全部が点のまま終わると言うか、それぞれが線で結ばれていかない感じ。
 今回もスクリーン投影の映像と血糊多かった! いのうえさん的には「リアル」を狙いたいのかもしれないけど、却って安っぽくて安易な印象のほうが強いなあ。舞台ってある程度見る側の想像力で補完が前提で、その想像力をうまく刺激できるのがいい演出なんだと思うけど。レイプシーンとかまんまテキトーに大写しされても面白くないっす。
 べたでひねりのない安っぽさがキッチュな魅力になるかっていうとそうでもないしなあ。映画作りたいなら最初から映画作ればいいのに。
 血糊もね。最後の白い着物の天晴vs闇太郎のとこは良かったけど、あとは要らなくね?
 それと二幕が駆け足過ぎる。全部天晴が口で説明して終わりとかないわ。設定並べて喋ればそれでいいんかい。当時の再現映像的に別アングルで実際に役者さんがリピート演技する(アニメの名探偵コナンで最初黒いシルエットで容疑者描写→推理のときにちゃんとキャラになるみたいな)とかはちょっと面白かったけど。
 それと銀之助のキャラは結局どんな意味があったのかまるで謎。闇太郎とお泪カプとなんかの対比になってるのかなーって気もするけど、どの点において対比なのか見当つかないんだよねー。銀之助とサルキジの間の情も微妙だし。

 堤天晴は何気に衣装持ちでしたね。おしゃれさん。軍鶏ぐるみ入れて4着。薔薇の模様の着流しなあたりがパンクなのかw
 粟根サンのキャラも何気に良かった。しょーもない脇役なんだけどビジュアルといい、役柄といい、彼のキャラに合っていて非常に安心して見られた。うっかり落ちそうになったさ☆
 

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 舞台は江戸時代(天保の改革とか言ってたから多分その辺)、とある地方の貧しい農村と、峠と、宿場町。
 陽炎の立つ峠はまんま「蜉蝣峠」と呼ばれていて、そこに阿呆の男が一人。蜉蝣峠の闇太郎と名乗るその男は自分の名前以外の何もかもを忘れている。峠で出会った銀之助という旅役者くずれと共に「ろまん街(看板の「ま」の字が落っこちて「ろんがい」)という宿場に辿り着き、そこで己の過去を取り戻し、失っていく物語。
 というとちょっとかっこよさげだけど、しょっぱなからう●こち●こ連発のクドカン節炸裂。正直ちょっと引いたw; 小道具(衣装)ち●こが結構それっぽかったけどゲキシネ/DVDのときにはモザイクかかるのかとか余計なことが気になったりw
 初っ端から楽屋落ち系コントだったりいきなり堤さんが軍鶏のきぐるみで出てきたり、…で?って感じで( ゚д゚)ポカーンとしてたら峠を降りて町へ行こうってなってやっと話が動く感じ。掴みは微妙。

 ろまん街はここを仕切っていた大物やくざ先代のうずらの親分亡き後の跡目をめぐって「天晴組」と「立派組」の二派に分かれて抗争の日々。仏にも見捨てられた町として、町の入り口の門に坊さんの首吊り死体が下がってたり、抗争で切り落とされた下っ端の腕を食料にしたりとなかなか荒んでいる様子(;´Д`)
 で、天晴の元には闇太郎の幼馴染で、将来を言い交わした仲だったというお泪という娘がいて、闇太郎は彼女の記憶にすがるようにして新しい自分を作り上げ、お泪と恋に落ち、紆余曲折の末、ある意味町の英雄として(立派を追い出して)町の半分を仕切る立場になり、お泪と所帯を持ってめでたしめでたし。と言うところまでが一幕。

 で、幸せを手に入れたら利子つけて回収されるかなーと思ったら案の定。この辺Tommyとかメタマク連想するなー。そういやメタマクもクドカンだったっけか。

 闇太郎は本当は「闇太郎」ではなく、お泪の親の敵であり、伝説の殺人鬼大通り魔だったことが次々と暴露されていく。
 闇太郎は松永某という没落した武家の息子で、領主&うずらの親分に母親をレイプの上殺された恨みでかっとなってその場にいた者、行き会ったものをことごとく惨殺して逃走、ショックで記憶をなくしたとか封印したとかそんな感じだったらしい。で、町からの逃亡時、「蜉蝣峠で誰かを待つんだろう?」とかって言われたことだけ覚えてて、それからずっと蜉蝣峠にすみついていたとのこと。

 一度は夫婦として契り交わしたとはいえ親の仇、そんな男に身を任せたことが口惜しい、と闇太郎に刃を向けるお泪。そのお泪をかきくどく闇太郎に最終的にはほだされるお泪。この揺れる女心というか女の業の哀しさの芝居が割と良かったなー。高岡早紀GJ!
 蜉蝣峠で待て、とお泪を逃がした「闇太郎」は天晴との最終決戦。満身創痍になりながらも天晴を倒し、蜉蝣峠へと向かう。

 一方、蜉蝣峠ではお泪が闇太郎の幻を見ている。旅姿で通りすがる銀之助が律儀に待つお泪に軽口を利いて去っていく。そしてぐるりと回り舞台が回って、峠のふもとで闇太郎は道に立つ陽炎に母の面影を見ながら息絶える。峠の(多分)天辺ではお泪はまだ闇太郎に気付かない。
 といったところで幕。


 こうやってあらすじ抜いてみるとただの悲恋物なんだけどな。でもって「人間なんて皆陽炎(=自分に都合のいい幻)見ながら蜉蝣のようにはかない人生生きてんだぜ」みたいなシニカル感もあるんだけどな。…とにかくギャグパートと人物設定がとっ散らかった感じでまとまり悪い。誰も幸せにならない後味の悪さと消化不良感が胃に重いです。設定的には特に破綻はないんだけど、全部が点のまま終わると言うか、それぞれが線で結ばれていかない感じ。
 今回もスクリーン投影の映像と血糊多かった! いのうえさん的には「リアル」を狙いたいのかもしれないけど、却って安っぽくて安易な印象のほうが強いなあ。舞台ってある程度見る側の想像力で補完が前提で、その想像力をうまく刺激できるのがいい演出なんだと思うけど。レイプシーンとかまんまテキトーに大写しされても面白くないっす。
 べたでひねりのない安っぽさがキッチュな魅力になるかっていうとそうでもないしなあ。映画作りたいなら最初から映画作ればいいのに。
 血糊もね。最後の白い着物の天晴vs闇太郎のとこは良かったけど、あとは要らなくね?
 それと二幕が駆け足過ぎる。全部天晴が口で説明して終わりとかないわ。設定並べて喋ればそれでいいんかい。当時の再現映像的に別アングルで実際に役者さんがリピート演技する(アニメの名探偵コナンで最初黒いシルエットで容疑者描写→推理のときにちゃんとキャラになるみたいな)とかはちょっと面白かったけど。
 それと銀之助のキャラは結局どんな意味があったのかまるで謎。闇太郎とお泪カプとなんかの対比になってるのかなーって気もするけど、どの点において対比なのか見当つかないんだよねー。銀之助とサルキジの間の情も微妙だし。

 堤天晴は何気に衣装持ちでしたね。おしゃれさん。軍鶏ぐるみ入れて4着。薔薇の模様の着流しなあたりがパンクなのかw
 粟根サンのキャラも何気に良かった。しょーもない脇役なんだけどビジュアルといい、役柄といい、彼のキャラに合っていて非常に安心して見られた。うっかり落ちそうになったさ☆
 

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