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風の吹くまま気の向くままの生活雑記
バーコード
 読了。発売日2~3日後に買った筈が、今まで放置して読み始めたのが25日。読み終わったの28日。読み始めたらあっという間。
 国境のヤバイ洞窟を抜けたらそこはふるさとだった。
 …いや抜ける前にアクシデントひとつ。

 と言うシーンから始まって、バルサはもう片付いたはずの陰謀の根深い闇に巻き込まれて…結局、王家にまつわる陰謀を白日の下に晒し、ジグロの名誉が回復され、一応過去の因縁に決着がついた、ってことでいいのかな。まあそんな話。

 追う側(ムサ氏族のお偉いさん)と追われる側(バルサ)のそれぞれの視点から物語は交互に語られて、陰謀の中核・なぞめいた<山の王>と<ルイシャ送りの儀式>の秘密に迫っていく構成は秀逸。ぐいぐい引き込まれる。会社の昼休みに読んでて、続きが気になって困るw
 クライマックスできっちり盛り上がって、読後感の爽やかなのがいい。明るく元気、と言うよりはいろんなものが昇華されてすっきり、な爽やかさ。ある意味デトックスだわなw
 <山の王>が化け物なのはまあセオリーだけど、ここは敢えて「お約束」なかんじだろうか。

 「己の闇」と向かい合って、それを乗り越えるって言うのは古今東西児童書&ラノベの定番テーマだけど、乗り越え方はまあ色々。
 外部化した闇の化身と戦って勝つ(消えない傷跡を戒めに残したりね)とか、外部化した闇を飲み込んで融合して「どちらでもある存在」として成長、とか。
 このお話では、心の闇というか負の感情はそれを上回る愛で癒す・赦す(ぶっちゃけチャラにする)というパターン。作中では「弔う」という言い方をする。心の動きとして日常にもままあるので、すっきり納得できる。
 後書きによると、この巻は大人の読者により人気があるそうだけど、↑みたいな理由もあるのかな。と、思ったり。子供のうちは妙に潔癖だったりして「赦す」「水に流す」ってのに納得いかなかったりするもんなあ
(体験談)。
 
 まあ、何はともあれ面白かったっす。

 

 

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